【美術展】『トゥールーズ=ロートレック展』三菱一号館美術館/パリの歓楽街と故郷南仏の光景
東京丸の内の三菱一号館美術館で12月25日まで、
『トゥールーズ=ロートレック展』が開催中です。
会期も明後日、クリスマス連休の最終日までとなってしまいました。
三菱一号館美術館コレクション<Ⅱ> トゥールーズ=ロートレック展
2011年10月13(木)-12月25日(日)
三菱一号館美術館
http://mimt.jp/lautrec2011/
三菱一号館美術館は2010年4月に開館した新しい美術館ですが、
当初からトゥールーズ・ロートレックの作品を所蔵していることが告知されていました。
しかし、本格的なロートレック展は今回が初めてとなります。
アンリ・ド・トゥールーズ・ロートレック
(Henri de Toulouse-Lautrec 1864年11月24日-1901年9月9日 36歳没)
ロートレックは南仏アルビの由緒ある貴族の家系で生まれます。
しかし13歳の時に左大腿骨を、翌年には右大腿骨を骨折、両脚の発育が止まってしまいます。
やがて画家を志してパリに出たロートレックは修行の末、モンマルトルにアトリエを構えます。
歓楽街であったモンマルトル界隈にはキャバレーやダンスホール、カフェ、劇場やが立ち並び、
夜ごと様々なショーが繰り広げられていました。
ロートレックはそこに集う人々や、ショーに出演する踊り子や歌手たちを、
簡潔な線描と大胆な構図、豊かな色彩で描き出しました。
また、華やかな文化の裏側で生きる娼婦達の姿を共感と愛情をもって描きました。
特に、リトグラフ(石版画)で制作されたポスターはロートレックの名を人々に知らしめまた。
挿絵や雑誌の表紙絵、版画集など出版文化の隆盛と相まって仕事の幅を広げたロートレックは
今で言うグラフィックデザイナーの先駆とも位置づけられるのです。
三菱一号館美術館所蔵のロートレックのポスター及びリトグラフは、ロートレック自身が
生前自分のアトリエにおき、そのまま伝えられた貴重なコレクションです。
本展では、三菱一号館美術館所蔵作品に加え、同館とアルビのトゥールーズ=ロートレック美術館との
姉妹館提携を記念し、ロートレック美術館よりの作品も展示し、故郷アルビの街とモンマルトルの
歓楽街での創作活動が対比的に紹介されています。
ムーラン・ルージュ・ラ・グーリュ(1891年)
ディヴァン・ジャポネ(1893年)
三菱一号館美術館
中庭は周囲のショップ、飲食店に囲まれるような瀟洒な庭園になっています。
美術館公式サイト
http://www.mimt.jp/
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