【美術展】『アルプスの画家 セガンティーニ ―光と山―』損保ジャパン美術館/雄峰の景色と人を描いた画家
東京新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で12月27日まで、
『アルプスの画家 セガンティーニ ―光と山―』が開催中です。
会期も残り僅かとなりました。
アルプスの画家 セガンティーニ ―光と山―
2011年11月23日(水)-12月27日(火)
損保ジャパン東郷青児美術館
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
今朝放送のNHK『日曜美術館』は、
7月に放送されたこの画家をテーマとした回
「光を 色を!もっと高い山へ セガンティーニのアルプス」
の再放送でした。
本来、損保ジャパン美術館での開催は4月末から7月の予定でしたが、
震災の影響で遅れ込みました。
それもあって、この時期に再放送されたのでしょう。
NHKも主催者に名を連ねていますし。
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2011/0731/index.html
ジョヴァンニ・セガンティーニ
(Giovanni Segantini 1858年1月15日 - 1899年9月28日)
イタリア出身。
アルプスの風景を描いた「アルプスの画家」として知られます。
初期にはフランスの画家ミレー譲りのスタイルで農民生活などを題材にしていましたが、
後にスイスのアルプスに魅せられ、澄んだ光より高い山地へ転居しながら、
雄大なアルプスを舞台にした作品に取り組みます。
この展覧会では、スイスのセガンティーニ美術館をはじめ国内外の所蔵作品より、
初期から晩年までの厳選した作品によって画家の全貌が紹介されています。
展示作をいくつか紹介しましょう。
『アルプスの真昼』1891年
まさに本展のタイトルにある「アルプス 光と山」を象徴する作品。
『虚栄』1897年
神話を題材とした優美な水浴画を、アルプスを舞台に表現した作品…、
に違いはないのですが、よく見ると水の中には巨大な蛇が。
セガンティーニは風景画だけではなく、象徴主義的な作品も描いています。
『わがモデルたち』1888年
モデルとなった男女が自分達の描かれた絵に見入る、ユニークな視点の作品です。
1899年、セガンティーニは大作『アルプス三部作』の制作に取り掛かります。
第1作『生』を完成させ、第2作『自然』が完成に近づいた頃、
セガンティーニは突然病に襲われ急死、第3作『死』は未完のまま残されました。
今回は三部作は展示されていませんがパネルで紹介され、また習作が出展されています。
損保ジャパン東郷青児美術館
損保ジャパン本社ビル42階。西新宿の高層ビル街にそびえ立つ美術館として知られます。
前身の安田火災が1987年にフィンセント・ファン・ゴッホ『ひまわり』を
約58億円で購入して話題になりました。
もちろん、『ひまわり』をはじめとして、
ポール・ゴーギャン『アリスカンの並木路、アルル』
ポール・セザンヌ『りんごとナプキン』
東郷青児、グランマ・モーゼス等の所蔵作品も鑑賞出来ます。
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