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2011年12月25日 (日)

【美術展】『ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945』東京国立近代美術館/明治-終戦までの裸体美術史

東京竹橋の東京国立近代美術館で1月15日まで、
『ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945』が開催中です。
Nugukaiga_001
ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945
2011年11月15日(火)-2012年1月15日(日)
東京国立近代美術館 企画展ギャラリー

http://www.momat.go.jp/Honkan/Undressing_Paintings/index.html

タイトル通りですが、ヌード、裸体画及び裸体像をテーマに、
1880年から終戦の1945年までの日本の美術を集めた企画展です。


ヌードは風景や静物とともに西洋絵画で取り上げられることが多い主題です。
当然ながら日本には明治期にヨーロッパから入ってきたものでした。
その後長く「はだかの絵画は芸術か? わいせつか?」という論争が続けられてきました。

もちろん、本家のヨーロッパでも裸体画については長い歴史の中で多くの論争がありました。
例えば現在、国立西洋美術館ではゴヤの『着衣のマハ』が来日中ですが、
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-db99.html
ゴヤはそれと対になる『裸のマハ』を描いた事で、異端審問に掛けられました。

近代絵画の祖ともされるマネも、裸体画では物議を醸し、大変な非難も受けました。
マネのヌード画が問題になったのは1860年代ですから、明治の始まり(1868年)と同時期です。
それが突然日本に入ってきたのだから、文化摩擦を起きるのも当然です。
本展では、そんな論争の最中に描かれた名作、約100点が紹介されています。


展覧会の構成は以下の通りです。

①はだかを作る
「芸術としてのはだか」を作り出すため、日本人離れしたプロポーションにしてみたり、
腰巻で下半身だけ隠すなど、明治の画家たちの四苦八苦を紹介しています。
出品作家:黒田清輝、和田英作など。

②はだかを壊す
1920年代から、前衛美術の動きを受け、はだかを使った造形実験が行われます。
まるでロボットのようだったり、できるはずのないおかしなポーズをしていたり、
そのようなちょっと変わったはだかがご紹介されています。
出品作家:萬鉄五郎、熊谷守一、古賀春江など。

③もう一度、はだかを作る
昭和に入ると、壊れてしまったはだかをもう一度組み立て直そうとする動きが現れます。
「アトリエに、いかにも日本人らしいプロポーションの雇われモデルが寝そべっている。
そばには脱いだどてらが・・・」などと、生々しいはだかが登場するのもこのころです。
出品作家:安井曽太郎、小出楢重、梅原龍三郎など。


Nugukaiga_002
黒田清輝『智・感・情』(1899年)
ちょっとややこしいですが、右が「智」、中央が「感」、左が「情」です。
近年、現代美術家の村上隆さんが「模写」したことでも話題になった作品。
謎めいたタイトルの意味は、はっきりわかっていません。
明治期の女性にはあり得ないスーパーモデル体型で、マジメな顔をしてポーズを取っています。

実はこの作品「はだかが芸術」であることを、一生懸命強調しているのです。
思わせぶりなタイトルも、現実離れしたスタイルも、そして女性器周辺がつるっとしているのも、
「これは芸術です。いやらしいことを考えるないように」
というメッセージを伝えるための工夫である、という解釈です。


東京国立近代美術館
明治から現代まで、日本の近現代美術作品を所蔵する美術館。
常設展もお見逃しなく。
http://www.momat.go.jp/Honkan/honkan.html

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