【美術】ゴヤ『着衣のマハ』11/19『美の巨人たち』より/なぜ『裸』と『着衣』がある? モデルは誰?
11月19日放送のテレビ東京系『美の巨人たち』のテーマは「今週の一枚」
フランシスコ・デ・ゴヤ 『着衣のマハ』(1805年頃)でした。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/111119/index.html
現在、上野の国立西洋美術館で開催中の、
「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」(2011年10月22日-2012年1月29日)
に来日、展示中の絵です。
*この展覧会についてのMy Blogはこちら
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-db99.html
そして対となる裸体画『裸のマハ』の存在でも知られています。
フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス
(Francisco José de Goya y Lucientes, 1746年3月30日 - 1828年4月16日)
この番組は10月にミステリー絵画シリーズというテーマで放送されましたが、
その時取り上げられた作品に負けず劣らず『着衣のマハ』も謎深い作品です。
なぜ「裸」と「着衣」があるのか?
そしてモデルは誰なのか?
マハとは人名ではありません。
「小粋な女」を意味します。
といっても貴族ではなく、下町に住む庶民階級の女性のことです。
マハのモデルの有力候補として知られるのが、
スペインきっての名家アルバ家の当主・アルバ女公爵です。
アルバ家はスペイン帝国建国の際に数々の戦争で武勲をあげた一族で、
絶大な影響力を持っていました。
特にアルバ女公爵はスペイン一の美貌と富と名誉を兼ね備え、
時の王妃が憎むほどの社交界の花形だったといいます。
ゴヤはアルバ女侯爵の肖像画を描いています。
一時期、二人がただならぬ関係だあった可能性も指摘されています。
当時のスペインで裸体画の制作は許されないことでした。
ゴヤは後に、この絵を描いたことが発覚して宗教裁判(異端審問)にかけられました。
しかし彼は、モデルなどこの絵の詳細を語らなかったといいます。
アルバ家はその後20世紀に至るまで、アルバ女侯爵がマハのモデルであるという不名誉な説に悩まされてきました。
1945年、アルバ家はその説を否定すべく、女侯爵の墓を発掘しました。
遺骨を検証して、マハのモデルが女侯爵でないことを証明しようとしたのです。
しかし遺骨は損傷が激しく、証明はなりませんでした。
『着衣のマハ』と『裸のマハ』は宰相であったマヌエル・デ・ゴドイが所有していました。
ゴドイは『裸のマハ』を隠すように『着衣のマハ』を飾っていたといいます。
絵画コレクターでもあったゴドイはゴヤのパトロンでもありました。
『着衣のマハ』と『裸のマハ』の眼を晦ます為に描かれたのでしょうか。
依頼人がゴドイですから、マハのモデルはゴドイの愛人だった
ペピータという女性であったとの説もあります。
番組ではやはり明確な結論は出しませんでした。
ゴヤの理想の女性像の象徴として描かれた可能性も示唆していましたね。
その中にはアルバ女侯爵のイメージも投影されていたのかもと。
*この絵は11月27日放送のNHK『日曜美術館』でもテーマとなりました。
↓こちらに記しています。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/1125-062d.html
「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」についてはこちら。
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