【美術展】『モーリス・ドニ-いのちの輝き、子どものいる風景-』/ナビ派の巨匠が自分の子ども達を描いた微笑ましい作品展
西新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で11月13日まで、
『モーリス・ドニ-いのちの輝き、子どものいる風景-』が開催中です。
特別展 モーリス・ドニ-いのちの輝き、子どものいる風景-
2011年9月10日(土)~11月13日(日)
損保ジャパン東郷青児美術館
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
モーリス・ドニ
(Maurice Denis, 1870年11月25日- 1943年11月13日)
モーリス・ドニは19世紀末から20世紀前半にかけて活躍した、
フランス象徴派を代表する画家で、前衛芸術グループ「ナビ派」の主要メンバーでした。
敬虔なカトリック教徒で、聖書や神話をテーマとした装飾性に富んだ作品を残しています。
と書くと、何やら難しい画家のように思えますが、
この人は子どもが多く、家族を描いた作品も多く描いています。
今回はドニの家族を描いた作品に焦点をあてた展覧会です。
タイトルにある「子どものいる風景」とは、主に自分子ども達の事です。
国内外の美術館および個人コレクターが所蔵するドニの絵画、素描、写真、
その他資料など約100点を展示されています。
このブログ記事のタイトルに「微笑ましい」とつけました。
実際は第一子となる長男や、後に最初の奥さんを病気で失くしており、
その悲しみが投影された作品もあるので、決して微笑ましいだけではないのですが、
それでも「微笑ましい」と形容したい、そんな良い絵が集められた展覧会です。
ドニをよく知らずにこの展覧会を観た人は、
彼のことを「家族を描いた画家」として記憶することになるでしょう。
ドニは妻マルトとの間に幼くして亡くなった長男の後、
3人の娘ベルナデット、アンヌマリー、マドレーヌ、
そして2人の男子ドミニク、フランソワをもうけます。
その後に妻マルトの死という悲劇に見舞われますが、
5年後に再婚、更に2人の子どもが恵まれます。
絵画に描かれた子ども達は最初は愛らしい赤子として登場、
やがて妹や弟達の世話をするお姉さんとして描かれます。
実に微笑ましい家族の光景です。
しかし、スナップ写真のように家族を描いた絵だけではなく、
妻や子ども達を聖書の登場人物に見立てて描いた作品もあります。
それもまたドニらしくて魅力的です。
『家族の肖像』(1902年)
ポスターに使われている、今回の出展作です。
妻マルトと3人の子ども達。
幸せな母と子の肖像画ですが、
構図や神々しい雰囲気は聖母子像を思わせます。
これはなかなか良い展覧会です。
推奨します。興味のある方は是非ご覧ください。
損保ジャパン東郷青児美術館
損保ジャパン本社ビル42階。西新宿の高層ビル街にそびえ立つ美術館として知られます。
前身の安田火災が1987年にフィンセント・ファン・ゴッホ『ひまわり』を
約58億円で購入して話題になりました。
もちろん、『ひまわり』をはじめとして、
ポール・ゴーギャン『アリスカンの並木路、アルル』
ポール・セザンヌ『りんごとナプキン』
東郷青児、グランマ・モーゼス等の所蔵作品も鑑賞出来ます。
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