【Art】『草間彌生展』ワタリウム美術館/日本の生んだ前衛芸術の女王をポップなアートスペースで体感
青山のワタリウム美術館で『草間彌生展 Kusama's Body Festival in 60's』が11月27日まで開催されています。
草間彌生展 Kusama's Body Festival in 60's
2011年8月6日(土)-11月27日(日)
WATARI-UM - ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1108kusama/index.html
草間 彌生(くさま やよい、1929年3月22日- )
内外で多くの賞を受け、世界的知名度を持つアート界の大御所的存在でありながら、
80歳を越えて尚、一線で活躍する日本が生んだ前衛芸術家。
この展覧会は、主に草間彌生の1960年代の活動に着目したものです。
草間さんは1957年に渡米、シアトルを経由しニューヨークに活動の拠点を構えます。
1973年に帰国するまでの16年間にニューヨークだけでなくイタリア、ドイツ、オランダと
精力的に作品を発表し、現在の多様な作品スタイルを生み出しました。
この展覧会にはもちろん草間さんの「作品」も展示されていますが、
1960年代のアート活動を記録した写真や映像のボリュームが大きいです。
ドキュメントのようなイメージでした。
それらもまた、草間さんの作品といえるのかも知れません。
映像作品は国内で初めての無修正オリジナルバージョン上映とのことです。
実に魅惑的な展示でした。
ただ、もちろん好き嫌いは分かれると思います。
前衛、アバンギャルド、先進性、既成概念の破壊…、そんな言葉を体現したような人です。
誰にも好かれる「前衛」などあり得ないでしょうから。
余談
ところで、この展覧会は2F-4Fが展示スペースでエレベーターで移動するのですが、
2F→3F→4Fの順番でご覧くださいとの指示がありました。
私はその通り4Fまで観た後、もう一度3F、2Fと降りてきました。
最後、2Fから1F降りて帰ろうとエレベーターを待っていると、
娘さんらしき人と一緒の老婦人が「2Fから上に行かなくてはらないのに何故?」
と盛んに気にしていました。別に私への質問ではなく、娘さんに話していただけですが、
しかし「下から上へと書いてあるから絶対その通りに観なければならない」
こんな既成概念の固まりのような人が、既成概念を破壊し続けてきた草間さんの展覧会にいるのも、
また前衛的な光景でした。
WATARI-UM - ワタリウム美術館
1991年開館。おしゃれな、あるいは先進的な建物が並ぶ通りの一角にある美術館。
住所は渋谷区神宮前ですが、最寄駅は外苑前で、青山通りから折れて間もなくの場所なので、
上では「青山の」と書きました。
美術館公式サイト
http://www.watarium.co.jp/museumcontents.html
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