【美術展】ラファエル前派からウィリアム・モリスへ展|目黒区美術館/19世紀英国の若き芸術家の新しくて古いArt達
ラファエル前派からウィリアム・モリスへ展
2011年6月4日(土)-7月14日(木)
目黒区美術館
http://mmat.jp/exhibition/archives/ex110604-2
目黒区美術館で7月14日まで、
『ラファエル前派からウィリアム・モリスへ展』が開催中です。
ラファエル前派をタイトルとする展覧会は多くはないですね。
この展覧会は昨年秋より福島、横須賀、京都を巡回してきました。
今回の目黒が最終となります。
ラファエル前派とは
ルネサンスとか印象派とか象徴主義とか、芸術はよくジャンル分けをされます。
単純に横並びで比較できない場合も多いのですが、
ラファエル前派というのも、まぁそのひとつということになります。
このグループは19世紀半ばにイギリスの若い芸術家達により結成されました。
「ラファエル」とはルネサンス最大の画家ラファエロ・サンツィオ(サンティ)のこと。
ルネサンス以降、西洋絵画の規範となっていたラファエロを否定し、
それより前の中世や初期ルネサンスの芸術を志したのです。
といっても、明確にラファエロ作品を否定したのではなく、
伝統的な古い規範の象徴として、その名が使われたとの解釈が適当かも知れません。
つまり旧弊にとらわれない新たなる芸術を、という若い芸術家達の動きなのですが、
まったく新しいものを創造するのではなく、より古いものに指標を求めたのですね。
題材は聖書や神話、中世文学等から多く得られています。
そのようなテーマですから古典的でファンタジックなイメージがあり、
素人目には他の分野の19世紀絵画よりも、ラファエロに近いようにも感じます。
『ラファエル前派からウィリアム・モリスへ展』
今回の展覧会には同派の結成メンバーでるダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、
ウィリアム・ホルマン・ハント、ジョン・エヴァレット・ミレイらに加え、
ミレイ、ハントとの離別後にロセッティの下に集ったエドワード・バーン・ジョーンズや
ウィリアム・モリスらによる油彩、水彩、ドローイング、ステンドグラス、陶器、家具など
約100点のアートで構成されています。
ロセッティ『マリゴールド』(1874年)
この画家の描く女性は美しいけどどこか男性的な面立ち。
この絵などは顕著でない方ですが。
所蔵作品による『藤田嗣治展 人物と動物』も同時開催中。
目黒区美術館
この美術館は目黒駅の西側、有名な(?)権之助坂を下り目黒新橋を渡って右折、
目黒川沿いに広がる区民センター、公園に隣接してあります。
目黒新橋より
公園
目黒区美術館へ
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