【美術展】シュテーデル美術館所蔵フェルメール 『地理学者』とオランダ・フランドル絵画展 /静謐と光の画家の稀少な作品
シュテーデル美術館所蔵
フェルメール 《地理学者》 と オランダ・フランドル絵画展
会期 2011年3月3日(木)-5月22日(日)
会場 Bunkamuraザ・ミュージアム
東京渋谷文化村のザ・ミュージアムにおいて5月22日まで、
『シュテーデル美術館所蔵 フェルメール 《地理学者》 と オランダ・フランドル絵画展』が開催中です。
17世紀ヨーロッパ絵画、いわゆるパロック絵画の時代を代表する画家の一人、
オランダのヨハネス・フェルメールの傑作『地理学者』を中心した展覧会です。
ヨハネス・フェルメール
(Johannes Vermeer 1632年10月31日 - 1675年12月15日)
フェルメールはレンブラント・ファン・レインと並び、17世紀オランダを代表する画家で、
日本でも極めて人気の高い人ですが、現存する作品は30数点と多くありません。
点数を特定できないのは、真贋について意見が分かれる絵もあるからです。
このような謎めいた部分があることも、人気のある所以かも知れません。
ヨハネス・フェルメールの『地理学者』(1669年)
フェルメールの作品には屋内で人物が描かれた静謐な印象のものが多く、
その点では典型的な作品といえます。
しかし、その多くは女性をモデルとした絵で、男性単体の作品は、
この絵と対をなすとされる『天文学者』(1668年)との二点だけで、
その意味では稀少な作品です。
この時代のオランダは海運通商国家として繁栄していました。
地理学は海外との通商活動の根幹を為すものであり、この時代を象徴する絵ともされます。
同時期、日本は江戸時代で鎖国政策をとっていましたが、
西欧の国では唯一オランダと通商がありました。
この絵で描かれた地理学者が来ている上着は、日本の着物だとの説もあります。
フェルメールは光の画家ともいわれます。
この絵でも窓から差し込む光が人物の顔や衣装のもならず、
地球儀、地図、手に持つコンパス(あるいはディバイダ)など、
地理学者らしい小道具を鮮やかに照らしています。
シュテーデル美術館
ドイツの国際都市フランクフルトにあるドイツ屈指の美術館。19世紀初頭に設立されました。
ルネサンス期から現代美術まで、約700年にわたる西洋美術史を概観できる美術館です。
今回の展覧会は『地理学者』を中心にオランダ・フランドル絵画の逸品95点が展示されています。
フランドルとはベルギーを中心にオランダ南部、フランス北部に跨る地域のことで、
英語での「フランダース」という言葉と同義です。
出展作の分野も多岐に渡り、それが以下のように、
・歴史画と寓意画
・肖像画
・風俗画と室内画
・静物画
・地誌と風景画
とジャンルにより分けて展示されており、観易い構成でした。
『地理学者』以外にも、レンブラント、ルーベンス、ヤン・ブリューゲル(父)(工房作)らの作品が揃っています。
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