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2010年7月

2010年7月30日 (金)

【Bar】渋谷BAR AdoniS/女性バーテンダーが最優秀賞獲得 本当にしっかりしたBar

渋谷の東急本店近くにあるBAR AdoniS(バー・アドニス)。
http://www.bacchus-shibuya.com/

おそらく3つほどあるバーテンダーの団体の内のひとつ、
NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構(PBO)主催の
全国カクテルコンペティション2010が7月12日に開催されました。

そこで、AdoniSの大沢智枝さんが優勝である、
M.V.B(モスト・ヴァリアブル・バーテンダー)を獲得したと聞いて、行ってきました。
http://www.pbo.gr.jp/pbo_cocktail_conpetition/cocktailcompetition2010flash.html

この賞はカクテルの腕前だけでなく、筆記試験などもある総合評価です。
あくまでPBO認定のですが、バーテンダーの日本チャンピオンということですね。


AdoniSというBarは、とにかく“しっかり”した店という印象があります。

私の感じるところ、良い意味でお客とほどよい距離感を置いてるようで、
コアな常連さんでカウンターがうまっているようなシーンを見た事がありません。
ですから、大変レベルの高いBarにも関わらず、初心者・一見客が入り易い店だと思います。

公式サイトのトップページのメッセージを毎日必ず更新し、
その日に合わせたお薦めを提案するあたりも、真面目さを感じます。

その大澤さんの受賞カクテル「Quartet(カルテット)
W201071719007
ブランデーベースに紅茶のリキュール、オレンジジュースも多めに使った、
甘みと酸味のしっかりしたカクテルでした。

それほど馴染みの店ではないので、遠慮して大沢さんの写真撮影は控えました。
長身でクールビューティー、本当にしっかりしたバーテンダーです。
当たり前ですが。

おつまみとしていただいた冷製パスタ。白ワインとのマリアージュ。W201071719004
冷製パスタは日本の夏の味としても定着しましたね。
冷たい麺好きの日本人にはピッタリです。
AdoniSの冷製パスタは生ハムとチーズがたっぷりで、洋酒との相性は最高でした。
この店はフードもしっかりしているし、季節感をしっかり取り入れているところも好印象です。

勿論、カクテルもどれをいただいても美味です。
良いバーです。

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2010年7月28日 (水)

【Bar】オールドファッションド・カクテル・フォトコレクション

ブログの名称とニックネームにしている「オールドファッションド(Old Fashioned)」は「時代遅れの」、「古風な」といった意ですが、
古典的でスタンダードなカクテルの名称でもあり、
また、そのカクテルにも使用されるグラスの名でもあります。

カクテルはスタンダードなものでも、Barにより、作り手のバーテンダーにより味が違うものですが、
オールドファッションドはどのフルーツを、どのようにカットし、どう添えるか、またグラスのセレクトによって見た目も違うカクテルです。

その意味では写真にして見比べるのも楽しいカクテルであるので、写真をコレクションしています。

オールドファッションド・カクテル

<由来>
19世紀半ば、アメリカのケンタッキーで、ダービーに集まる客の為に考案されたとされる。

<作り方>
オールドファッションド・グラスに角砂糖を入れ、アンゴスチュラ・ビターズを振りかけて滲みこませる。氷を入れ、ライ、またはバーボンウイスキーを注ぎ、スライス・オレンジ、マラスキーノ・チェリーを飾り、マドラーを添える。レモンやライムなど他のフルーツも合わせて添える場合も多い。

<備考>
飲み手がマドラーでフルーツや角砂糖を潰し、好みに合わせて味を調整しながら楽しむカクテル。

Old Fashioned Cocktail Photo Collection (原則として撮影順)


ラウンジ ダンディⅢ 新宿 佐藤女史作成Wchisatool_2

Bar Cava Cava 新宿三丁目 店長石川氏作成W10226cava10

Bar CUORE 新宿 店長藤田女史作成Wcu103602

BAR LUMINO 新宿 オーナー木村氏作成Wlumino_9_2

Bar Violet 新宿 店主野田氏作成Wviolet

Bar SALVAdOR 高田馬場 店主鈴木氏作成W20104802

ラウンジ ダンディⅢ 新宿 オーナー平野氏作成Wdandy32

QB-hive 赤坂 店長関根女史作成Wqbhive

BAR保志URAKU 有楽町 店長小山氏作成Whoshiuraku

rit bar 新宿 店長大橋氏作成Writ10429

BAR AdoniS 渋谷 大沢女史作成Wadonis105104

2010年7月27日 (火)

【Bar】単焦点レンズ(入門用)で撮るカクテルなど Bar CUOREにて

単焦点レンズを初購入しました。
SONYのSAL50F18です。
Sal50f18

単焦点レンズとはズームの効かないレンズ、単一の焦点距離でしか撮る事の出来ないレンズです。だから、融通の効かないレンズといえますが、その分、その画角で撮る事についてはスペシャリストともいえるわけです。

というと、どんな凄いレンズを買ったのかと思われそうですが、メーカーのカタログにも単焦点レンズの入門用と明記してある、廉価版です。

しかし、廉価版とはいえ優れた点がなければ買う意味はありません。
どんな特性があるかというと、開放F値1.8なので、明るく撮る事、背景をしっかりぼかして被写体を引き立てる事を得意としています。

つまり、私がよくやっている、暗いバーのカウンターでカクテルなどを撮るには適していると思えるわけです。

こうなると新しい玩具を手にした子どもと同じで、早速どこかのバーに行きたいところですが、そもそもバーで写真を撮る事自体無粋なのに、こんな子どもじみた動機ではなじみの店しかあり得ないので、前にも紹介した新宿のBar CUOREにしました。

CUOREは明治通り沿い、新宿タカシマヤより少し代々木寄りある新宿パークホテルというビジネスホテルの中にあるバー。スタッフが女性バーテンダーのみのお店です。
http://www.cuore-bar.jp/

このお店はかなり照明を落としているので、手ブレや、特に人写す場合は被写体ブレを防ぐのは難しいのですが、
どこまで撮れてくれるでしょう。

スイカのソルティドッグWcuore1072104

バーボン 「エヴァン・ウイリアムス」Wcuore1072108

「カルーソー」 グリーンペパーミントリキュールを使ったカクテルWcuore1072110

CUOREオリジナルカクテル 「No.1」Wcuore1072112

懐かしい(?)ナポリタンWcuore1072113

☆スタッフ特写
Wcuore1072122_2

Wcuore1072124_2
人物は厳しくて、モデルになっていただいてバーテンダーさんには申し訳ないですが、
営業中の暗いBarで他のお客さんの邪魔にならぬよう気遣いながらこれだけ撮れれば、
ブログでのお店紹介としては充分でしょう。

★新宿高島屋タイムズスクエア周辺夜景Wcuore1072137
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2010年7月26日 (月)

【美術】マネ『フォリー・ベルジェールのバー』超概略/女性バーテンダーを描いた初めての絵

その革新性で近代絵画を牽引したエドゥアール・マネ晩年の傑作『フォリー・ベルジェールのバー(A Bar at the Folies-Bergere)』 (1882年)
Edouard_manet_004_3

4月に開館した丸の内の三菱一号館美術館。
その第1回目の展覧会であった「マネとモダン・パリ」展には、この絵の習作が展示されていました。
http://mimt.jp/manet/Manet_bar1

Bar好きの私にとっては大好きで興味深い絵です。バーというからにはここで描かれている女性はバーテンダー。この絵は女性バーテンダーを描いた最古の絵という事になるかと思われるのです。

といっても、ここに描かれている“バーテンダー”は、現在イメージされるお酒の専門家で、シェーカーを操って自在にカクテルを作るバーテンダーとは違うようですが。

フォリー・べルジェールとは当時のパリの人気社交場であったミュージックホール。描かれたのはその一角にあるオープンなバースペースでしょう。
ここは広義でいう劇場でしょうが、演劇ではなく歌やレビューなどのパフォーマンスが繰り広げられていたようです。大型のライブハウスと言った感じでしょうか。下のポスターから雰囲気が伝わってきます。
Cheretfoliesberger

『フォリー・べルジェールのバー』はモデルも特定されていて、シュゾンという女性との事です。

下は同様にこの時代を生きた女性を描いた絵。マネの肖像画の代表作で、「マネとモダン・パリ」展にも出展されていた『すみれの花束をつけたベルト・モリゾ』。

E_manet_mori2

19世紀を代表する女性画家であったモリゾのこの毅然とした瞳に比べると、『フォリー・ベルジェールのバー』の“女性バーテンダー”の表情は虚ろなどと表現されます。

しかし、「虚ろ」と言ってしまうのは少し可哀そうにも思います。
忙しい仕事の合間、ちょっと放心した瞬間を捉えたような、アンニュイな雰囲気を漂わせて魅力的に感じます。
まさにその時代、その場所に暮らす人々の一瞬を切り取った写真のような趣きがあり、絵の中に、遠く時と距離を隔てたミュージックホールの酒場の喧騒の中に、惹き込まれそうな気持ちになります。

マネは、最初は実際にフォリー・べルジェールに赴いて習作を描いたようですが、病気が重くなって外出が出来なくなり、アトリエにセットを組んで描き続けたそうです。症状はかなり悪かったようですが、画面からは華やかさや活気が伝わってきます。デザインも多彩な酒瓶たちは、特に酒好きにとってはたまらなく楽しいです。

一方で、女性の表情と合わせて深読みすれば、享楽の儚さなども感じ取れなくもないのでしょう。華やかさと儚さは常に表裏一体のものかも知れません。

ちょっと観ただけでは判り難いのですが、この絵の賑やかな背景は鏡に映った光景です。
ですので、背後で背を向けている女性は、正面を向いている女性の鏡に映った背中という事になります。ただ、だとすれば女性の立ち位置と、鏡に映る後姿の位置関係がおかしいのではないか、また、鏡の中で女性と向き合うシルクハットの男性はどこにいるのかなど、位置関係で整合性を欠く面があります。

この件については色々な見方があるようです。
写実性よりも感性重視、というような捉え方でいいようですし、別に鏡だと思わなくてもいいのでは、とも感じます。

2010年7月25日 (日)

【街景】新宿 2010.夏 夜 梅雨→梅雨明け

今年の夏は豪雨続きの梅雨から、一気に酷暑の夏へ、
過ごし難い日が続きます。


★梅雨

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☆梅雨明け
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2010年7月24日 (土)

【特撮】『ウルトラマン』(初代)誕生・前夜祭-第1話 超概略

ウルトラマン
(1966.7.17-1967.4.9 全39話)

現代まで後継作が続く大ヒットシリーズですが、やはり一番最初、いわゆる“初代”の『ウルトラマン』こそ最高だと思っています。
Ultraman1

去る7月17日は、『ウルトラマン』第1話「ウルトラ作戦第一号」が放映された1966年から、44年目の記念日でした
本放送時の『ウルトラマン』は全39話平均視聴率37%、最高視聴率43%とという超人気番組でした。

その第1話放映の1週間前、1966年7月10日には『ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生』という、いわば前宣伝番組が放送されました。

さすが新番組の「前夜祭」を放送するとは、局も力が入っていると思えます。が、実はそういう事情ではなく、当初はこの日から本放送がスタートする予定だったが、第1話の制作が間に合わず、急遽差し込んだ苦肉の策だったのです。

これも凄い話で、第1話からそんな状況では、毎週放送するのにその後が滅茶苦茶になるだろうと思えますが、これには理由があります。

『ウルトラマン』は第1話から順番に撮影を始めたのではなく、2話以降から先に撮り始めて、スタッフ・キャストが少し慣れた上で、第1話に取り掛かったのです。なので、第1話さえ放送できれば、その後はとりあえずなんとかはなったのです。
(とはいっても、厳しいスケジュールであることは間違いなく、それは最終回まで続くのですが。)

しかし、それでも私は「『前夜祭』は第1話が間に合わないので放送した」という説を初めて聞いた時は、本当にそんな無茶をしたのかと、疑問に思いました。なぜなら・・。

この『前夜祭』の前週までは、ウルトラシリーズの元祖『ウルトラQ』が放送されてました。
『Q』は全話の撮影終了後に放送が開始されており、スケジュールの問題を抱えてはいませんでした。
その点では後番組『ウルトラマン』は、時間的余裕を持って制作出来たようにも思えますが、新しい試みも多く取り入れた為難産となり、第1話の放送が危ぶまれるような事態になったのです。

問題は『前夜祭』の内容です。

そんな状況なのだから、普通に考えれば『前夜祭』に手間はかけないでしょう。
撮影済みの映像を繋ぎ合わせて、足りなければ『Q』の映像も加えて、“前宣伝兼『Q』の総集編”のような番組を急造したというのなら判ります。
実際、『Q』の放送前には撮影済み映像を編集した宣伝番組が放送された記録もあります。(映像は現存しません。)

しかし、『前夜祭』はその状況で制作されたにしては、随分手間がかかっているのです。

『前夜祭』の収録は放送前日の7月9日、杉並公会堂に多くの子ども達を集めて公開録画で行われました。これだけで結構大変そうです。

収録には本編のレギュラーメンバー、つまり科学特捜隊の隊員達も全員参加、ウルトラマンや怪獣達の着ぐるみも多数出演、更に『ウルトラマン』の監修も務める「特撮の神様」円谷英二も登場させるというこだわりようでした。本編の撮影が遅れているのに、こんな面倒なことやっていていいのかと心配になります。実際、収録会場ではトラブル続出でかなり混乱もあったようです。

勿論、第1話は最終の編集段階であり、『前夜祭』はそれに関わってないスタッフにより作られたのでしょう。
しかし、こんな事情で宣伝番組を作るなら、もう少し手間のかからないものを考えるのが当然のように思えます。更にいうと、ややこしくなるので書きませんが、実はもっと安直に1回放送分を稼ぐ方法もあったのです。
だから私は、この「第1話が間に合わないので『前夜祭』放送した」説には懐疑的だったのですが、諸々の記録や証言から間違いないようです。

つまり、苦肉の策で差し込む繋ぎ番組でも決して手を抜かず、「前夜祭」の名に相応しい舞台を作ろうとした、当時のスタッフの心意気というところでしょうか。

翌週には無事第1話が放映され、『ウルトラマン』は幾多の伝説を作り上げていくことになります。

Ultraman2


ところで、ウルトラマンには科学特捜隊のハヤタ隊員(黒部進)が変身をしますが、何故そういう事になったのでしょう?
勿論、第1話で描かれています。

ウルトラマンは逃走する凶悪な怪獣べムラーを追いかけて、遠い宇宙から赤い球状の宇宙船に乗って地球までやってきます。その宇宙船がパトロール中のハヤタ隊員が乗った小型ジェット機に衝突、墜落させてしまうのです。ハヤタは当然助かりません。
ハヤタに申し訳なく思ったウルトラマンはハヤタに自分の命を与えると言います。一心同体になって共に地球の為に働きたい。大きな危機の時はウルトララマンに変身して闘えばいいと語ったのです。

つまり、自分の過失でハヤタを死なせてしまったお詫びが、この物語の、そして現在まで続くウルトラマンシリーズの始まりだったのです。
もう少し後のシリーズでは、勇気ある行動の末に死を遂げた若者に感動して一心同体になるというのが、主流になるのですが。

こういういきさつなので、そもそもハヤタは人間ハヤタの意思で行動しているのか、それともウルトラマンの意思なのか、という疑問の答えもハッキリしています。ハヤタを生かす為に自分の命を与えると言ったのだから、ハヤタの意思で動いているのに決まっています。

実は最終回等に、この見方とは矛盾するようなシーンもあるのですが、それは大した問題ではない。第1話での2人の対話の方がずっと大事です。

上でも書きましたが、こうして始まった『ウルトラマン』は全39話で平均約37%、最高43%の視聴率を獲ります。
今とはTVを取り巻く事情が違うとはいえ、これも凄い数字です。

近年はイケメン俳優目当てに大人の女性もヒーロー物を視たりするようですが、だいたい怪獣物なんて、子どもでも幼児、それも男の子だけが視るもののように思えます。
しかし、当時の日本の人口分布などわかりませんが、男幼児のいる家庭だけが視聴していたのなら、43%なんて数字にはならないでしょう。しかも、最高視聴率を記録したのは最終話から二つ前の回ですから、まったく衰える事なく、ますます上昇途上にあったのです。

それなのに何故終わったかといえば、前回書いたように制作が追いつかなくなったからです。
連続ドラマは1クール13本というのが基準ですから、39話は3クール、もう1クールやれば1周年で、当然TV局はそれを望みましたが、円谷プロがギブアップしました。局側もよくあきらめたものですが、勿論少し休んで体制を立て直し、新シリーズをスタートさせる事が前提の措置でした。

このように超人気番組だった『ウルトラマン』ですが、ドラマとしてのクオリティも高いです。まだまだ正当な評価を受けてないのではないかとすら思っています。


第1話「ウルトラ作戦第一号」はyoutubeにも円谷プロにより公式にUPされています。

2010年7月23日 (金)

【美術】ギュスターヴ・ブリオン 『女性とバラの木』 in「ストラスブール美術館所蔵」展

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催されていた、
「ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景 コロー、モネ、シスレーからピカソまで」
最終日に観てきました。
W201071104

この展覧会は各地五ヶ所を巡回中で、9月1日からは岐阜県美術館で開催されています。

ストラスブール市はフランスのアルザス地方にあります。
アルザスはドイツの国境付近にあり、白ワインの産地として有名な地で、
私のようなワイン好きには親近感が沸く地名です。

サブタイトルにあるビッグネームの画家の作品も多々出展されていますが、
あまり耳馴染みのない、アルザス中心に活動した画家の絵も多かったです。

その中のひとつ
ギュスターヴ・ブリオン(Gustave Brion 1824-1877)作『女性とバラの木』(1875年)。
Brion

まったく知らない画家の知らない絵でしたが、会場で観て、これはなかなか美しい絵だと思いました。
漆黒に近い背景に、女性の白い衣装、ブロンドの髪、青い髪飾り、そして勿論バラの花のと、コントラスト鮮やかな配色がきれいですね。
さて、見終ってグッズ売り場に行くと、この絵の関連グッズだけで1コーナー出来ており、豊富に揃っていました。ひとつの絵でここまで揃っているのも珍しいほどです。

このような看板アイテムと言ってもいいような扱いだから、ある程度人気の画家、人気の作品なのだろうと思ったのですが、「ギュスターヴ・ブリオン」を片仮名でネット検索してみても、今回の展覧会の事くらいしか引っかかりません。

そこでアルファベットで調べてみましたが、情報は多くはないですね。
まず、英語版Wikipediaに項目がありません。故国であるフランス語版とドイツ語版はありますが、これだけ見ても、世界的にあまり名を知られた画家ではないのであろうと推測されます。

しかし、それにしても関連グッズでの扱いが凄いです。
例えば、100点からの絵が出展される展覧会だとしても、下の写真のようなクリアファイルなどは、だいたい代表的なほんの数点の絵のものしか作られません。
201071115
このような知名度の低い絵で大量の種類のグッズが作られるのは異例かと思います。
ただ、同じ関連グッズでもポストカードについては多くの絵のものが作られます。

この展覧会は4月3日に熊本で始まり、東京を経て今日から石川、その後岐阜、秋田を巡回して11月28日まで続くロングランです。
もしかしたらですが、熊本での開幕後、この絵の評判が良く、ポストカードの売れ行きも好調なので、急遽グッズを拡大製作したのかも知れません。会期だけでいえば8ヶ月に渡るロングラン開催ですから、開幕後にグッズを作り足しても充分間に合うでしょうから。

たしかにこの絵、グッズ映えすると思います。
特にこのA4のクリアファイルは絶品です。プレゼント用にもっと一杯買っておけばよかったとか思っているほどです。

勿論グッズ映えだけの絵というわけでもないでしょう。
ブリオンついて、展示会の公式サイトから引用すれば、以下のような画家のようです。

「ストラスブールのあるアルザス地方は、豊かであるからこそ、独仏が所有権を巡って火花を散らした。ブリオンはこの地方の中産階級の生活を理想化して描いた画家である。またガーデニングが好きだった彼にとって、この作品の主題は人物というよりは、女性が夢中でバラの木の世話をしている平穏な日常そのものであったと言えよう。」

なるほど、この『女性とバラの木』などは普通(ちょっと上流)くらいの生活を若干理想化して、美しく描いたような絵です。
植物の描き方が細やかで、ガーデニングが趣味というのも納得出来ます。

女性の衣装の配色がきれいですが、どういう服なのか、少し判り難いですね。
白いブラウスに黒(紺)のスカートのように見えますが、裾からも上衣と同じ素材に見える生地がのぞいているので、複雑な形状の白のロングドレスの上から、下半身を覆うマント状のものを纏っているのかも知れません。

手前の女性の奥にもう一人いますね。
別のサイトでは男性と推測されている方もいました。
確かに顔は男性のようにも見えますが、よくみると、手前の女性と同じ服装をしているようなので、おそらく女性ではないでしょうか。

ブリオンは他にどのような絵を描いているのでしょう。
仏語版、独語版の両Wikipediaに掲載の以下のブリオンの絵などは、また印象も違います。
Gustave_brion_hochzeitsprozession_i
『Cortege nuptial a Strasbourg』(1873年)
辞書で調べると、「Cortege」は「主に葬式の行列」、「nuptial」は「結婚の」
葬式か、結婚式か、どちらでしょう?
葬式にしては明るく華やか過ぎるので、結婚式でしょうか。

日本の葬式と比較して、明るい暗いといっても仕方ありませんが、良い比較対象があります。
アルザスとも隣接するフランシュ-コンテ地方の葬式を描いた、
ギュスターヴ・クールベ作『オルナンの埋葬』(1849年)
Courbe1
明らかに集う人々の服の色合いが違いますね。

『Cortege nuptial a Strasbourg』はどこか大時代的的で、『女性とバラの木』よりは古い時代を描いた歴史画のようにも思えます。
しかしこれは、結婚式の為に人々がみな、伝統的な正装をして集まっているからそう見えるのかも知れません。そう考えるとなかなか楽しくて、また美しい絵です。


◇Bunkamuraザ・ミュージアム以降の展覧会日程
石川県立美術館 2010年7月22日(木)-8月23日(月)
岐阜県美術館 2010年9月1日(水)-10月17日(日)
秋田市立千秋美術館 2010年10月23日(土)-11月28日(日)

2010年7月22日 (木)

【カクテル】ヨコハマカクテルコンペ`09 女性バーテンダー美の競演!

去る7月4日、「2010ヨコハマカクテルコンペティション」がローズホテル横浜にて開催されました。

この大会は社団法人日本バーテンダー協会(NBA)と、社団法人ホテルバーメンズ協会(HBA)が協賛して行われる為、出場バーテンダーのレベルも高く、また観客も多くて例年おおいに盛り上がります。

私は今年は観戦しませんでしたが、昨年2009年7月26日の大会は知っているバーテンダーが出場したので観に行きました。
昨年は横浜開港150年の記念の年でもあり、大変な盛会でした。

今更ですが、その時の写真を紹介します。
もはや、今年の大会も終わっている位くらいでニュース性もなく、全体を紹介しても仕方ないですね。

昨年は女性バーテンダーがグランプリを獲るなど、女性が活躍した大会だったので、女性バーテンダーの演技シーンに絞ってUPします。

一応、演技の手順を紹介します。
演技見本は新宿の「ラウンジ ダンディⅢ」 佐藤バーテンダー。

barシェーカーに材料を注ぐ。

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barシェーキング。

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barグラスに注ぐ。

04_2


barデコレーションを飾る。

05

06 07 08 09 10 11 12 14

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写真で紹介した昨年の大会の結果はこちら
http://www.yokohama-cocktail.jp/result/2009.html

今年の大会結果はこちら
http://www.yokohama-cocktail.jp/result/2010.html

2010年7月21日 (水)

【演劇】東京乾電池公演『海辺のバカ』 /女優 太田順子出演

6月19日、劇団東京乾電池の公演『海辺のバカ』を神楽坂で観劇しました。

Umibakachirashi_4

東京乾電池といえば、私の世代には大変耳に馴染みのある劇団ですが、公演の鑑賞は初めてです。

では今更何故行ったのかといえば、劇団員の太田順子さんという女優さんをちょっと知っており、
彼女の応援・・というのも変かも知れませんが、そのような感じで行ったわけです。

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女優 太田順子(劇団東京乾電池)

*2011年10月10日追記
太田順子さんは現在、マクドナルドのCMに出演していますね。
「ツナマフィン いいコンビ姉妹編」。向かって左側です。




さて、順子ちゃんに言わせると、私が東京乾電池をよく知っているというのもちょっと不思議なようです。
彼女の年代だと、「東京乾電池」が歴史があり、有名俳優在籍の劇団だとしても、
「誰でも知っている」といえるほど、一般的にメジャーだとの認識はないのでしょう。

1980年代、東京乾電池は柄本明さん、高田純次さん、ベンガルさんらのメンバーがTVを席巻、
柄本氏以外のメンバーは『笑っていいとも!』の前身の『笑ってる場合ですよ!』に
東京乾電池の名で毎日レギュラー出演していたくらいだから、よく知っています。

今回の公演には出演しませんでしたが、柄本さんは今でも勿論座長だし、ベンガルさんも在籍しています。
高田さんは退団しているそうです。

順子ちゃんは2008年に、東京乾電池系の養成スクール第一期卒業公演で舞台デビュー。
まだ女優のキャリアは浅いけど、舞台の傍らデビューまもなくからいくつかCMに出演しています。

CMでの活躍
例えばDMM証券のCM、わかりますか? 

ライブ会場でミュージシャン(ヨシケン)が「大事なのはお金じゃない!」とか言って、客席の女の子が感動しているCM。
その女の子の内の手前の子(菅野麻由さん)ではなく、奥のショートカットの子です。
このCMだと一時停止にしないとわからないくらいですが、続編にも出ています。

続編は女の子二人のライブからの帰途編。
第1弾のすぐ後のシーンだけど、撮影は何ヶ月か後だったそうです。こっちは結構映っているシーンも長くて、
一言くらい台詞があってもよさそうだけど、結局しゃべっているのは菅野さんだけ。
もしかしたら台詞を削られたのかと思って聞いたのだけど、元からなかったそうです。
なら仕方ないですね。

他にもそれ以前に、宮崎あおいさんと友人役で共演したヨーグルトのCMなどもあります。
学校の屋上らしきところで、泣いたり笑ったり食べたりしている宮崎さんを、憮然とした顔で見守っている役。
オーディションで「不機嫌そうな顔が良い」とほめられたそうです(笑)
検索すれば動画を観ることも可能です。


今回の公演
さて、今回の順子ちゃんの役柄は女子大生。
ゼミの課題研究の為に、夏休みに仲間達と海辺にやってきた設定でした。
顔に大きな痣があり、当然なにか理由があるのだろうと思わせるけど、
事情が終盤まで判らないという、ちょっと難しい役柄でした。
もっとも、難しい判りにくいキャラクターばかりの芝居だったけど・・。

太田順子さんの今後の活躍に期待します。
劇団のサイトの公式プロフィールはこちら


劇団東京乾電池公演『海辺のバカ』

『海辺のバカ』は21人の主に若手の役者が登場する、海辺の喫茶店を舞台とした群像劇。
ほとんどWキャストなので、総出演者は40人近くになります。

BGMに昭和40年代前半に流行ったグループサウンズ(GS)の曲ばかりかかるので、
そういう時代設定かとも思いましたが、あくまでその喫茶店がそういう曲をかけているだけで、
設定は現代か、ほんのちょっと昔といったところのようです。

2時間半という長さをあまり感じさせず、なかなかおもしろく楽しみましたが、判らない事も多かったです。
こういう芝居は「どういう意味なのか」「作り手は何を伝えたいのか」というような事を考えるべきなのかどうか、迷いますね。

「何を伝えたいか」ともかく、ミステリー好きなのでどうしてそうするのか、そうなったのかは、考えずにいられません。
すると、どうしても理解出来ないシーンがいくつかありました。後で順子ちゃんに訊ねましたが、キャストにもよく分からない部分もあるようです。


この劇は登場人物が多く、例えば右側で2~3人が絡んでいる時に、左で1人が大事な動きをしたりします。
これは判り難い。特に私は今回前から二番目に座ったので、視界が狭くチェックするのはかなり困難です。

なにやら、ミステリーでいう“ミスリード”みたいですが、それだったら劇内で「そうだったのか!」と
思わせなくてはならない筈ですが、結局判らないまま終り、後で聞いた判ったような次第です。


それとこんなシーンがありました。
終盤、女子大生(順子ちゃんではなく、その友人役)が一人でいるところに耳鼻科医の中年男性が来て、
「こないだ話していたものです」という感じで、あるものを手渡そうとします。
この男性の行動にはまったく伏線がなく、観客はなんの事かわかりません。舞台上の女子大生も同様で、
しばらく男性と押し問答します。

もしかしたら伏線になる部分に気が付かなかったかと思って順子ちゃんに訊ねましたが、実際なんの伏線もないようです。
では女子大生と男性のどちらの言っていることがおかしいかというと、彼女が言うには男性がおかしいのだそうです。

でも、どうも合点がいかない。この後に、女子大生はもしかしたら健忘症、あるいは虚言壁があるのでは?
と思わせるシーンがあるので、それと絡んでいるのかとも思ったのですが・・。


と、色々考える事も多かったけど、ともかく楽しく観てきました。たまには演劇鑑賞も良いですね。


閉演後の劇場前
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2010年7月20日 (火)

【ワイン】新宿BAR CUORE ワイン会 2010.6.12

少し前の話ですが、6月12日に新宿のBAR CUORE(バー・クオーレ)で開催された、
ワインパーティー&セミナーに参加しました。

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このお店では3ヵ月に1回ほどのペースでワイン会を開催しており、今回が7回目でした。
場所は明治通り沿い、高島屋より少し代々木寄りの新宿パークホテルというビジネスホテル内にあります。
(パークハイアットとは違います。)

こちらは本来、ワインバーというよりはショットバー、オーセンティックバーですが、勿論、普段でもワインも飲めます。
スタッフが女性バーテンダーだけのBarです。
http://www.cuore-bar.jp/ 

5回目までは日本のワインをテーマにしていましたが、前回から講師も長崎朱里さんに替わって、フランスワインの2回目。
今回はボルドーとブルゴーニュのワイン、王道です。

wine講師の長崎さん
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ここのワイン会はワイン一種類に対して、それに合う料理一品を楽しむスタイル。
いわゆる“マリアージュ”ですね。


スパークリングワイン
クレマン・ド・ブルゴーニュ
ドメーヌ・ベルトネ2006

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シャンパーニュ地方ではなくブルゴーニュ産なのでシャンパンではないです。クレマンと呼称されます。


クレマンのマリアージュ「ラタトゥイユ」

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この料理はワインバーのおつまみの定番ですね。
イタリア系の店だとカポナータですね。まったく同じでもないのでしょうけど。


白ワイン
ブルゴーニュ シャブリ
ドメーヌ・デ・マランド2008

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シャブリは有名な白ワイン。
シャブリにも色々あって、今回のは決して高価な銘柄ではないけれども、なかなか良かったので、この後一度贈り物に使いました。


白ワインのマリアージュ「空豆のスープ」

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料理はこのバーの女性スタッフの手作り。手間かかってます。


赤ワイン ボルドー
シャトー・レイノン2005

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ボルドーの赤ワインといえば重くて渋いのが定番ですが、このワインはボルドーにしてはマイルド。
ボルドーの赤ワインは複数のぶどう品種をブレンドして作りますが、メインの品種は主にカベルネ・ソーヴィニヨンかメルロー。
このワインのようにメルローがメインだとマイルドになる、と覚えればだいたい間違いないです。
といってもラベルに品種の表記はありません。ワインが難しいとされる一因です。


赤ワインのマリアージュ「ビーフシチュー」

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ワイン会では裏方に徹していたCUOREのスタッフを紹介します。
上に貼った公式サイトにプロフィール有り。

bar藤田店長
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bar南雲さん(右)と外山さん
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【美術】ミュシャは死ぬほど美しい/生誕150年記念展 アルフォンス・ミュシャ超概略

三鷹市美術ギャラリーで6月末まで開催されていた「生誕150年記念 アルフォンス・ミュシャ展」、
最終日間近に観てきました。
ここは三鷹駅から直通・・とはいえないのかも知れないけど、本当に駅前。なかなかきれいなギャラリーでした。

ミュシャの生誕150周年を記念してのこの展覧会は、4月に岩手県立美術館で開幕、
三鷹の後、2011年6月まで各地で開催されます。 (すべて終了しました。)

2010624028_2 

それにしても、やはりミュシャは美しい!


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
19世紀末のパリ。
現在のチェコ出身のアルフォンス・ミュシャは絵の勉強に励むも支援を打ち切られ、
本の挿絵なとでその日暮らしをしていた。
1894年のクリスマスイプ。既に34歳のミュシャが校正の仕事をしていた印刷所に、
大女優サラ・ベルナールの公演『ジスモンダ』の急なポスター制作依頼が舞い込む。
ミュシャが原画を担当したポスターはベルナールに気に入られたのみならず、
パリ中の話題になり、彼は一躍時代の寵児となった。

1alfons_mucha__1894__gismonda_2☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

以上、ミュシャの成功伝説の概略、超入門編でした。
細部については諸説あるようです。脚色された面もあるかも知れません。

ともかく、ミュシャはこれをきっかけにベルナールの公演のポスターを連続制作する他、
企業の広告ポスターや装飾パネル、挿絵、商品パッケージ等の分野の売れっ子となります。

つまり、ミュシャという人はリトグラフによる印刷アート=グラフィックアートでまず成功した人です。
ワイン好きにはおなじみ、シャンパンメーカーとして知られるモエ・エ・シャンドン社のポスターも有名、
今回の展覧会のポスターにも使われています。

煙草の煙を燻らせて恍惚の表情を浮かべる女性。
3muchajob_2 
ミュシャの代表作のひとつである、煙草巻紙のポスター。
嫌煙家の方が見たら怒りで卒倒するかも知れませんが、
そのあまりの美しさと時代性に免じて勘弁いただきたいです。


「ルネサンス」とか「印象派」といった様式・会派で分類すると、
ミュシャは「アール・ヌーヴォー」の画家ということになります。
19世紀末に絵画に限らず建築、インテリア、彫刻、工芸品、印刷物等、幅広い分野で勃興した芸術様式。
特徴をごく大雑把に判り易く表現すれば「植物をモチーフとし、主に曲線で表現された豊かな装飾性」といったところでしょうか。

そんな特徴もよく表れた装飾パネル『四芸術』のうちのひとつ『ダンス』
2alfons_mucha__1898__dance

装飾パネルとは。
ポスターは広告宣伝の為に制作される非売品です。
商品、イベント…、なんらかの告知が含まれています。
同じような印刷物でも、装飾パネルは観賞用のインテリアとして販売を目的ら作られたものです。
印刷物ですから当然、本画よりは廉価です。
一般市民が広く芸術を楽しむ時代になったことを象徴するアイテムかも知れません。


その後、フランスからアメリカにも渡り、商業アートの分野で大成功を収めたミュシャですが、
後年はチェコに戻り、20連作からなる壮大な『スラヴ叙事詩』連作など、
スラヴ民族の歴史・文化に基づいた制作に専心しました。

『スラヴ叙事詩』より、『スラヴ式典礼の導入』
4mucha_slavliturgy00


「生誕150年記念 アルフォンス・ミュシャ展」今後のスケジュール *すべて終了しました
【福岡】北九州市立美術館 2010年7月17日(土)~8月29日(日)
【群馬】高崎市美術館・高崎市タワー美術館 2010年9月18日(土)~11月7日(日)
【大阪】堺市博物館 2011年2月5日(土)~3月21日(月)
【福島】いわき市立美術館 2011年4月9日(土)~5月22日(日)
【石川】金沢21世紀美術館 2011年5月28日(土)~6月26日(日)

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