13.【特集】テレビドラマ

2020年6月17日 (水)

横溝正史が金田一耕助以前に生み出した忘れられた名探偵・由利麟太郎 令和にまさかの復活

6月16日(火)からフジテレビ系(カンテレ制作)のドラマ、
『探偵・由利麟太郎』がスタートしました。

由利麟太郎とは?
知っている人は少ないでしょう。
あの金田一耕助シリーズで知られる日本の推理小説・探偵小説の巨匠・横溝正史が
金田一より先に生み出した、もう一人の名探偵。



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ドラマ第1話の原作『花髑髏』(角川文庫版)


由利麟太郎シリーズは元警視庁捜査課長で私立探偵の由利先生と、
新日報社の新聞記者、三津木俊助とのコンビ物・バディ物として認識されています。
今回は由利麟太郎&三津木俊助シリーズの超入門です。


金田一耕助と由利麟太郎
金田一と由利、両者は活躍した時代がずれています。
由利は1933年に初登場、最後の登場が1950年。
一方の金田一は1946年が初登場で、1980年まで描き続けられました。
大雑把に言えば、横溝正史にとって戦前の代表作が由利麟太郎&三津木俊助シリーズ。
それと入れ替わった戦後の代表作が金田一耕助シリーズということになります。

時代的には由利シリーズの方が古いのですが、
地方の旧家を舞台にした土俗的な作品のイメージが強い金田一シリーズに比べると、
由利シリーズは都会的でスマートな印象がありました。

しかし、金田一耕助が日本の名探偵の代名詞と呼んでいいビッグネームになったのに対し、
由利&三津木は忘れられた存在といっていいでしょう。


もっとも、その金田一シリーズの道のりも平坦ではありませんでした。
戦後登場した金田一物は一躍人気シリーズとなり、
1940年代から1950年代には片岡千恵蔵らが演じて映画も多く作られました。
(その風貌は原作と違うスマートなスーツ姿が主流でしたが)
しかし、1960年代には過去のものになり、横溝の創作そのものも減っていきました。

それが1970年代に入り復権して大きなブームが起き、映画やドラマも数多く作られました。
この時期、角川文庫の横溝シリーズはその刺激的な表紙装丁も合わせて大人気となりました。

実は由利&三津木シリーズも角川文庫で多く刊行されており、
それなりの数の人々が読んだと思います。
私もその頃、由利作品にも親しんだのですが、
こちらが話題になることはほとんどありませんでした。

由利シリーズの作品が映像化されるとしても、原作通りに作られるのは僅かで、
探偵役が金田一に挿げ替えられることが多かったです。

その由利麟太郎と三津木俊助のバディが令和に連続ドラマで蘇るとは!


ドラマ『探偵・由利麟太郎』
原作は戦前の昭和の話ですが、今回は令和の現代に時代を移しています。
とはいえ、レトロな雰囲気を醸し出していましたが。

そして、舞台は東京から京都に変更。
これは何故でしょう?

制作が関西のカンテレだからか?
カンテレ制作だからといって関西舞台とは限らないですが、
今回は敢えて設定を変えたようです。
実際の制作に当たるのは『科捜研の女』などの東映京都撮影所。
舞台を京都にした方が、原作のレトロ感が出るという意味もあるのかも知れません。

由利先生役は吉川晃司、三津木役は志尊淳。
キャラクター設定も原作とはちょっと違うように感じます。
特に原作の三津木は新聞社の花形記者ですが、ドラマではミステリ作家志望の青年。
ここはそもそも原作の由利&三津木があまり知られていないので、
キャラを変えても面白いドラマになれば、あまり問題ないかも知れませんが。

その初回「花髑髏」を観ての感想ですが、
まず被害者・加害者側の人間関係を原作以上におどろおどろしくしてしまった面があるかと思います。
いかにも横溝作品らしいと誤解している人もいるようですが、原作通りではありません。

個人的には好きなタイプのドラマなのですが、
少々無理も感じました。


連続ドラマといっても全5話の短期集中型。
コロナ禍の前に撮影を終えていたのでしょう。
元々、オリンピックと重なる7月クールの放送予定だったとも聞きます。
あと4話、どんな世界を観せてくれるのか。

Old Fashioned Club 月野景史

2020年5月24日 (日)

コロナ禍で休止中の連続ドラマの再開は?/緊急事態宣言解除へ

新型コロナウイルス感染による影響、そして緊急事態宣言。
現代に生きる私たちはかつてしたことのない未曾有の経験を様々強いられています。

ともかく多くの人々が社会活動の自粛、つまり外出自粛を求められている状況。
そうなると、仕方ないから家でテレビでも見てるか、と考えるのがわれわれテレビ世代。
特に現実を忘れ、フィクションの世界であるドラマを楽しもうと思うのも当然の心情。

しかし、このテレビドラマの分野に異変が起きています。
まぁ当然のことなのですが。
コロナの影響で、ドラマの撮影も自粛しているのですから。


日本の連続ドラマは3ヶ月1クールで終了するものがほとんどです。
1月、4月、7月、10月に新ドラマがスタートし、
3ヶ月で最終回を迎えるというのが一般的。
ですので、この4月も多くの新ドラマがスタートする予定でした。


そして、今年2020年の4月はまた特別でした。
夏に東京五輪が予定されており、どう考えても7月はドラマで勝負すべき時ではない。
それならばということで、各局とも4月クールに勝負作を投入予定でした。

特に過去のヒット作の続編が多いのが特徴。
その筆頭が2010年代を代表する大ヒットドラマ『半沢直樹』でした。
この『半沢』をはじめとする多くのドラマが初回放映すらない状態で、
早や5月も終わりというところにきています。
こんなこと、かつてあったのか?
太平洋戦争の時には日本のテレビの放送局はありませんでした
テレビドラマは戦後の平和な事態に生れ、育った娯楽です。
こんな混乱はかつてありません。
ですので今回の事態は、日本の視聴者が始めて経験するものです。

それにしても、初回放送すらかなわなてドラマがこんなに多いとは。
4月スタートのドラマならだいたい2月中、遅くとも3月前半にはクランクインするでしょう。
そして、撮影が休止になったのが、4月の初旬頃。

となると、初回分の撮影くらいは終わっていそうな気もしますが、
初回だけ放送して当分休みというのもかっこつかない。
特に『半沢』のような大プロジェクトとなると、余計中途半端なことはできません。

というわけで、初回放送が無期限延期という作品が多数発生しました。
そして、テレビ朝日の『特捜9』や『警視庁・捜査一課長』のように無事スタートし、
4月を乗り越えたドラマも、5月に入りストック切れしてしまいました。


さて、緊急事態宣言もようやく全国的に解除が見えてきました。
しかし、ドラマの撮影はすぐに再開できるのか?
普段、ドラマの撮影現場など目にする機会は滅多にないですが、
多くの人達が関わる大掛かりなものであることが想像できます。

警察ドラマの屋外の事件現場などはキャストも多いだろうし、
セッティングも大掛かりでしょう。
警察者ではないですが、『半沢直樹』も大変そう。
一番大変なのはやはり大河ドラマか。

もちろん、スケールダウンして制作することも可能でしょうが、
大河や『半沢』など実績のある作品で、
苦し紛れにそれをやるべきなのかという問題もあります。
苦しいところでしょう。

Old Fashioned Club 月野景史

 

2020年5月14日 (木)

本木雅弘の斉藤道三 好評のうちに退場/大河ドラマ『麒麟がくる』

私の過去ブログの中でもアクセスが多いのが、
本木雅弘さんについて書いた以下のページです。

【俳優】本木雅弘の変わらぬ美形/ドラマにはもう出ないのか?
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-34b1.html


俳優として充分な実績や評価がありながら、
最近ドラマ出演が途絶えている本木さんへの出演希望を書いたものですが、
その思いが通じたのか(?)、今年は大河ドラマ『麒麟がくる』の斉藤道三役での出演がかないました。


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大河ドラマへの出演も20年以上後無沙汰ですし、
また主役以外での出演もかなりレアです。

ところがこの『麒麟がくる』、放送開始前に道三の娘・帰蝶役で出演予定だった
沢尻エリカさんの逮捕による撮り直しのために開始が遅れ、
始まったと思ったらコロナ禍と、何かと落ち着かず、
ついつい書きそびれていました。

しかし、本木さんの道三は第2話で見せた冷酷ぶりが早々に話題を呼び、
わが意を得たりの評価となりました。

その道三も緊急事態宣言下の5月10放送の第17話で最期を迎えました。
ともかく、道三の登場回が無事終わったのはよかった。
しかし、新型コロナウイルスの影響で撮影は休止しており、
6月にはストック切れになるようです。


それにしても、沢尻問題による撮り直しでスタートが遅れたとはいえ、
明智光秀主役の大河で斉藤道三が5月まで登場するとは思わなかった。
劇中の時間経過だと、スタートから道三の死まで約10年です。
この後、光秀が歴史の表舞台に登場するまで更に約10年あります。
歴史に登場してからが約15年。

この回まで、美濃時代の光秀についてはほぼすべてフィクションです。
そもそも美濃にいたのかさえ、定かではありません。
その時期についての記述に、随分と時間を割いたものです。

Old Fashioned Club 月野景史

2020年5月 8日 (金)

【ドラマ】『特捜9』の原点『警視庁捜査一課9係』のファーストエピソード放送

新型コロナウイルスの影響により、ドラマの撮影もすべてストップしています。
4月クールのドラマも大きな注目を集めた『半沢直樹』の続編をはじめ、
初回の放送すら延期されているものも少なくありません。

おそらく初回分くらいは出来上がっているのでしょうが、
その後のメドが立たない状態でスタートできないというところでしょう。

そんな中、テレビ朝日の警察ドラマシリーズである
『特捜9』と『警視庁・捜査一課長』は予定通りスタートし、
4月は順調に放送してきましたが、
『特捜9』は4月19日放送の第4話をもって休止となりました。

今そして週と来週はこのドラマの前身である『警視庁捜査一課・9係』の
2006年に放送されたシーズン1の初回前後編、
つまり、この物語の原点といえる回が放送されています。


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テレビ朝日・東映制作の警察ドラマで継続中のロングシリーズのうち、
『相棒』、『科捜研の女』、そして『一課長』は年間通じて、
午後にランダムに再放送されていますが、
『9係』・『特捜9』シリーズと『刑事7人』は、
新作開始直前に前期分が放送されるくらいで、
それ以外はまったく再放送がありません。


何が違うのか?
おそらく、ジャニーズ所属タレントが出演しているからだろう、と推測されます。
その意味では『9係』、それもシリーズ初回の放送はプレミア感があります。


コロナウイルスのためにかつて経験したこともない苦難に直面していますが、
その中において、ちょっと嬉しい誤算となりました。

Old Fashioned Club 月野景史

 

2020年4月 8日 (水)

【特捜9】新班長を迎えシーズン3スタート

『相棒』と同じ時間帯のテレビ朝日水曜21時のドラマ枠。
4月からはこれも定番の『特捜9』がスタートしました。

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このタイトルでは3シーズン目ですが、
その前に12シーズン放送された『警視庁捜査一課9係』から
続いているシリーズなので実質15シーズン目。
渡瀬恒彦さんの死去に伴い、他の主力レギュラー全員残留
3年前に『特捜9』としてリニューアルされました。


シーズン19が終わった『科捜研の女』、
シーズン18が終わった『相棒』と並ぶ、
テレビ朝日の長寿警察ドラマです。

ただ、今回はちょっと変動がありました。
リニューアルと同時に班長としてレギュラー入りした寺尾聡さんが前シーズンで降板。
今期はどうなるかが注目されましたが、
初回を観る限りでは確定とまでは言い切れませんが、
中村梅雀さんが班長としてレギュラー入りするようです。

初回もまぁ、いつものノリの安定の作りで、今年もこの時期が来たという感じ。
『相棒』と比べても軽快さが目立つドラマです。

・・・なのですが、今回はドラマの中身以外の部分で波乱含み。
新型コロナウイルスの影響でドラマ制作はどこも休止状態でしょうが、
特にこのドラマを制作する東映東京撮影所は3月末に感染者を出して、
いち早く閉鎖されています。

この状況で、他のドラマは初回放送延期を発表したしたところもあります。
たとえ初回分の収録が終わっていたとしても、撮影再開のメドが立たない状況では
尻切れトンボになることを恐れ、放送開始に踏み切れない面もあるのでしょう。

その点、『特捜9』や明日スタートする『警視庁・捜査一課長』のような
基本一話完結の長寿シリーズはたとえ今期が尻切れで終わっても、
再開できる時にすればいいという面があるので、
迷わずスタートしたのでしょう。

ただそれにしても、どこまで撮影が進んでいるのかは気になるところです。

Old Fashioned Club  月野景史

2020年1月30日 (木)

【ドラマ】週刊ポスト読者選 史上最高の刑事ドラマベスト20/古典的名作が並ぶ

週刊ポストが『読者1000人が選んだ史上最高にカッコいい「刑事ドラマ」ベスト20』を発表しました。
https://www.news-postseven.com/archives/20200130_1534039.html

「カッコいい」というのがちょっと微妙で、下に引用した画像だと単に「好きな刑事ドラマ」になっていますが。

さて、一般にこういうアンケートだと、どうしても最近の作品が強くなる傾向があります。
ただ、週刊ポストは読者の年齢層がだいぶ高くなっているように思うので、
結構古いドラマが上位に来る可能性もあると考えたのですが、
期待に違わぬというか期待以上、レトロファンには嬉しい結果になったようです。

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※8位の『十津川警部シリーズ』の主演が渡瀬恒彦さんになっていますが、渡瀬さんはTBS版の十津川役なので間違い。
   テレビ朝日版の十津川役は三橋達也さん~高橋英樹さんです。亀井刑事を長く愛川欽也さんが務めました。


それにしても、懐かしのドラマが並びました。
ベスト10のうち、2000年代スタートのドラマは『相棒』だけ。
それですら、2000年ちょうどなのでまだ20世紀。21世紀スタートのドラマはゼロ。
そもそも『相棒』と『踊る大走査線』だけが平成で、
後はすべて昭和スタートのドラマです。
まぁ『はぐれ刑事純情派』はスタートは昭和でも、平成時代の長寿ドラマというイメージが強いですが。

このラインナップならば『太陽にほえろ!』の1位は納得ですが、
3位が『七人の刑事』とは、いったいどういう年齢層が選んだのか!?
昭和30年代の人気ドラマですからね。
70年代後半に新シリーズが作られましたが、『太陽にほえろ!』の裏で低迷したので、
この時のファンが入れた票はあまり多くないと思いますが。

それと、『七人の刑事』がこんな上位にいるのに、
同時代のロングランドラマ『特別機動捜査隊』がまったくランクインしていないのもちょっと不思議。

このブログ的には『科捜研の女』の18位がちょっと寂しいですが、
ただ、これは「刑事ドラマ」のベスト20なのですよね。
『科捜研』の主人公・榊マリコは刑事ではない。
他に刑事が主役ではないドラマはほとんどありません。(微妙なのが1本あるけど)
「警察ドラマ」というカテゴリなら少し違ったのかも知れません。

そして、“微妙な1本”というのが『キイハンター』。
架空の組織である国際警察のメンバーが活躍する、
昭和40年代ならではのスパイアクションドラマでした。

Old Fashioned Club  月野景史


2019年11月24日 (日)

沢尻エリカ容疑者の代役は9歳下の川口春奈/大河ドラマ『麒麟がくる』

沢尻エリカ容疑者の逮捕に伴い、
注目された大河ドラマ『麒麟が来る』帰蝶(濃姫)の代役は
川口春奈さんと発表されました。

これはちょっと意外でした。
ネットでも候補としてあまり名前が挙がっていなかったと思います。

その一番の理由は年齢でしょう。
1986年生まれで今年33歳の沢尻さんの演じる予定だった役の代演者としては、
1995年生まれ、9歳年下で24歳の川口さんは少し若すぎるように感じます。
アラサー以上の女優が選ばれるのではないかと思っていました。

ただ、実は年齢問題については他キャストとの関係でいうと、
川口さんの方が相応しい面もあるのです。

濃姫といえば織田信長の正室。
濃姫については不明な点も多いのですが、
年齢は信長より一歳ほど下とするのが一般的な見方です。

『麒麟が来る』の信長は染谷将太さん。
1992年生まれで今年27歳、33歳の沢尻さんだとちょっと姉さん女房になります。
この点では川口さんの方が適役です。


余談ですが、年齢問題をいうなら主人公の明智光秀と信長の方が微妙です。
実は光秀の生年も諸説あるのですが、信長より6歳ほど年上とするのが一般的。
しかし、光秀役の長谷川博己さんは1977年生まれの42歳で染谷さんより15歳上です。

こういう年齢的にかけかけ離れたキャスティングは過去にいくらもありましたが、
光秀主役のドラマでの信長なら最後まで登場する準主役格でしょうし、
その二人にこのキャスティングはちょっと不思議です。

光秀についてはもっと上とする説もあるので、まさかそちらを採用するとか?


川口春奈さんに話を戻すと、
もうひとつ意外なのがスケジュール問題。

この代役を引き受けると、まずは過密な撮り直しを行い、
更に終盤まで主要キャストとして出演し続けると言われています。

川口さんの来年のスケジュールが公表されているわけではありませんが、
これまでコンスタントに年1回ほど連続ドラマのヒロインポジションで出演しているので、
来年もそうだとすれば、このかけもちは少々無理なようにも思います。

もっともこの点は、撮り直しさえ乗り切れば、
脚本をは川口さんに合わせていけばいいので、不可能ではないのでしょう。
とにかく、2020大河もとんだ問題で注目を集めることになりました。


Old Fashioned Club  月野景史

2019年11月18日 (月)

【ドラマ】沢尻エリカ容疑者逮捕で2020大河ドラマ『麒麟がくる』はどうなる?/NHKの緩さ・危うさも

沢尻エリカ容疑者の麻薬取締法違反での逮捕(11月16日)については

「やっぱりな」というのが正直な感想です。


ワイドショーを賑わせた「別に」発言(2007年)で物議を醸して後も

映画のドタキャン騒動や前事務所との軋轢など、トラブルの多い印象があります。

だいぶ前になりますが、沢尻さんのトラブルについてこのブログで何度か書いたこともありました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-058f.html
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-ada0.html

そして、これはうわさレベルの話でしたが、薬物疑惑も囁かれていました。

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今年の9月に12年ぶりに『ヤングジャンプ』グラビアに登場した際の沢尻エリカさん
たしかにきれいで雰囲気がある。
もちろん、女優としてそれなりの魅力があるのはわかりますが、
それにしてもテレビ番組も企業CMもこのリスクの高い人をよく使うものだと思っていました。


今回は来年1月にスタートするNHKの2020年大河ドラマ『麒麟がくる』が引っかかりました。
これは大河史上でも最大級のトラブルということになるかも知れません。

大河ドラマは放送スパンも制作スパンも非常に長く、
かつ早いタイミングで制作に取り掛かることが知られています。

2020年1月スタートの『麒麟がくる』は放送開始の半年以上も前、
今年の6月3日にクランクインしています。

この主役はあの明智光秀。長谷川博己さんが演じます。
沢尻さんの役は帰蝶(濃姫)。

帰蝶は光秀にとって元の主君である斎藤道三の娘で、
後に主君となる織田信長の正室です。
少し前に本木雅弘さんのドラマ出演が少ないことを嘆くブログを書きましたが、
このドラマでは本木さんが道三を務めます。

物語はその斎藤家を舞台にスタートするようで、
沢尻さんもクランクインから撮影に参加しています。

帰蝶の後半生ついては実はよくわかっていません。
フィクションの世界では本能寺の変で信長と共に戦死するように描かれることも多いですが、
実はそのような記録はありません。
かといって、それ以外の時期に亡くなったとか、離縁されたという記録もありません。
不明なのです。

『麒麟がくる』での帰蝶は光秀とも恋愛めいた関係に描かれるようです。
信長も含めて三角関係?
かなり重要な役なのでしょう。
となると、おそらくこのドラマでは本能寺まで登場する予定ではないかと。

中盤には光秀の正室役として木村文乃さんも登場するようですが、
おそらく帰蝶は全編を通してのメインヒロインということになるのでしょう。


これは一大事
大河ドラマではかつて『勝海舟』(1974年)で主演の渡哲也さんが病気で降板するという大事件がありました。
ただ、これは不祥事ではないので、渡さんが演じたところまでは放送して、
その後に代演の松方弘樹さんと入れ替わるという流れになりました

しかし、今回は沢尻さんを出演させるわけにはいかないでしょう。
放送開始まではまだ1ヵ月半あるとはいえ、
既に5ヵ月以上撮り進んでしまっているとは。

第10話まで撮り終えているともいいますが、
きっちり1話ずつ、順番にまとめて撮るわけでもないでしょうし、
5ヵ月以上経っているなら、実際にはもう少し先の分まで撮り進んでいるようにも思います。
完全に全編撮り終えているのが10話までというところか?
帰蝶の出演部分をカットし、撮り直して再編集とは、おいそれといくわけもない。


そもそも、まず誰が代演するのかという問題があります。
大河ドラマのヒロインが務まるクラスの女優で、
すぐに撮影に取り掛かれて、ある程度先までスケジュールが空いている人を見つけないと。

とはいえ、だいたい沢尻さんと同格以上の女優なら、
スケジュール的に余裕があったとしても、この代役はなかなか引き受けないでしょうし。
ネットではなにかと話題の剛力彩芽さんとか、
出演の途絶えている、のん(能年玲奈)さんなどの名が無責任が挙がっていますが。


NHKの緩さ
それにしても、お堅いイメージのあるNHKが
なぜこのようなキャスティングをしたかも気になりますが、
実はNHKはこういう問題は案外と緩いのです。

例えば、恐喝騒動などのスキャンダルで長く表舞台から遠ざかっていた故萩原健一さんを
騒動後、最初にドラマに起用したのもNHKです。
これはおそらく、民放と違ってスポンサーを気にする必要がないからでしょう。
意外と好き勝手に冒険ができる。

放送中の2019大河『いだてん』でもピエール瀧さんの薬物での不祥事がありましたが、
この緩さが更にとんでもない大凶を招いてしまったと言えるのかも。

さて、この危機をどう乗り越えていくのか。

Old Fashioned Club  月野景史

 

2019年9月21日 (土)

【ドラマ】「黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子2」9/22(日)放送

貫地谷しほりさん主演のドラマスペシャル
「黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子2」が9月22日(日)21:00より放送されます。
https://www.tv-asahi.co.jp/kurobara2/#/?category=drama


第1作は約2年前、2017年12月に放送されました。
貫地谷しほりさん演じるクールな女性刑事・神木恭子が魅力的だったので、
この続編・新作は楽しみです。
相棒役の岸谷五朗さん扮する折原圭作刑事も続投。


ところで、前作は内容以外にも色々いわく付きでした
本来は同じ2017年の3月に放送予定だったのですが、
渡瀬恒彦さんの死去で特番が放送されたために一旦宙に浮き、
約9ヶ月後に放送されたという事情があります。

貫地谷さんと渡瀬さんは朝ドラで師弟役、
そしてテレビ朝日の警察ドラマ『おみやさん』では末期のスペシャル2本でバディを演じた間柄でした。

また、第1作の撮影は2016年中だったと思われますが、
それから放送までの間の2017年6月に容疑者側で出演した野際陽子さんが亡くなりました。
野際さんにとって実際の撮影順では『やすらぎの郷』がテレビドラマの遺作になりますが、
放送順では『黑薔薇』が遺作となりました。


そしてタイトルにもある「黑薔薇」
今回の番宣では貫地谷さん演じる神木恭子を「黑薔薇」のような女と表現していますが、
実は、第1作の劇中では野際さんが演じた魔性の女が黑薔薇と絡めて描かれていました。
ただし「黑薔薇のような女」ではなく、「黑薔薇を愛した女」でしたが。

神木のことを黑薔薇にたとえたようなシーンはなかったと思います。
ただ、イメージとしてはまさに神木が黑薔薇でしたが。

前回は悪の黒幕が警察幹部・そしてOBという展開でした。
OB役の津川雅彦さんも亡くなりました。
そして今回も警察内部の問題に神木と折原が挑む話のようです。
ここはちょっと変えてほしかったようにも思いますが、まぁ仕方ないでしょう。

予告を見る限り、登場人物は冬の恰好をしており、
今回も撮影はだいぶ前だったと思われます。

なんといっても貫地谷さんの神木恭子。
ダークな面も感じさせる“黑薔薇”が魅力的なドラマ。
今回はどうでしょう。

Old Fashioned Club  月野景史

2019年7月29日 (月)

【ドラマ】名取裕子主演 木曜ミステリー 『京都地検の女』 超入門/続編は作られないのか

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木曜ミステリー『京都地検の女』全9シーズン(2003-2013)

この画像はシーズン5-7のメンバー


『科捜研の女』を放送する「木曜ミステリー」枠ではかつて、
名取裕子さん主演の『京都地検の女』が放送されていました。
2013年を最後に休止中ですが、シリーズ終了はアナウンスされていません。
最近も思い出したように、テレビ朝日で午後に再放送されています。

「木曜ミステリー」は1999年1月にスタート。
警察や報道関係者、探偵等を主人公とする、京都を舞台とした事件捜査物。
当初は視聴率は苦戦しましたが、
初年度にスタートした『京都迷宮案内』(橋爪功主演)と『科捜研の女』(沢口靖子主演)
2002年スタートの『おみやさん』(渡瀬恒彦主演)がやがて安定した数字を取るようになりシリーズ化。
その状況の中、2003年にスタートとしたのが『京都地検の女』でした。

このドラマも安定した視聴率でシリーズ化され、2013年まで9シーズン制作されました。
(2004年と2008年は休止)


番組概要
名取裕子さん演じる主人公・鶴丸あやは京都地検の女性検事。
検事が主役というと木村拓哉さん主演の『HERO』などもありますが、
警察ドラマテイストの本格的な事件捜査物の連続ドラマで検事主役は珍しいかと思います。

検察での上司は故蟹江敬三さん。
亡くなったのはシリーズの2014年なので、最後まで出演されています。
ただ、1話あたりの出演時間は多くはありません。

事件捜査物なので、やはり警察官が実質のバディで準主役格となります。
京都府警の刑事役でシーズン4までが船越英一郎さん。

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船越さん時代のシーズンの再放送は近年はほとんどありません。

シーズン5からは船越さんに変わり寺島進さんが出演します。

警察関係では所轄署の刑事役で益岡徹さんが出演。
益岡さんの部下として若い刑事が登場するシーズンもありました。

もう一人の主要ポジションとして、暴走気味の鶴丸に翻弄される検察事務官がありました。
シーズン7までは渡辺いっけいさん、
8と9には故大杉漣さんが出演していました。

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最終(シーズン8-9)の主要キャスト


鶴丸家の存在

そして、鶴丸あやの口癖・キャッチフレーズは「主婦の勘(カン)」。
そう、あやは『科捜研の女』の榊マリコと違い、家庭のある主婦です。

とはいっても、夫の章太郎(章ちゃん)は東京に単身赴任で一度も顔を出して登場していません。
娘の鶴丸りん(脇沢佳奈)と、京都の町屋風住居に二人暮らしをしています。
(ただ、あやは会話の中でしつこいくらい愛する夫の存在を口にしますが)

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この住まいは『科捜研』のマリコの住居と似た京都の風情を感じさせるものですが、
鶴丸家は母娘の暮らしの場であるだけでなく、検察や警察の仲間達が集うサロンにもなっており、
存在感が大きかったです

娘のりんはシーズン9の初回で結婚して鶴丸家を離れます。
これは脇澤さんの女優引退によるためのようです。

あやのプライベートではもうひとつ、近所の主婦仲間3人+1人との井戸端会議も定番でした。
彼女らとの賑やかなやりとりの中で事件解決のヒントをつかむ、
これは『相棒』の「花の里」とも共通するスタイルでした。


安定の時代
視聴率はシーズン1(2003年)は10.2%でしたが、
シーズン2(2005年)から6(2010年)までは安定的に12%台を獲得。
木曜ミステリーは『迷宮案内』、『科捜研』、『おみやさん』と合わせて4本の人気シリーズを抱え、
その合間に新作も作られるなど、いずれも“高視聴率”とまでは言えずとも安定した数字を残し、
古い言い回しを使えば、すっかりお茶の間に定着しました。
(『迷宮案内』は2009年のスペシャルをもって休止)

しかし、シーズン7(2011年)からは数字が低迷するようになります。
ただ、この傾向は『科捜研』と『おみやさん』も同様でした。
デジタル放送となった2011年頃から地上波ドラマの数字も全般に厳しくなりました。


休止とその後
最後となった2013年のシーズン9の視聴率は11.1%で、休止を決断するほど低くはないと思われますが、
『おみやさん』も前年2012年のシーズン9の11.0%を最後に休止状態に入っており、
当時としては継続か否かのデッドラインを越えてしまったということなのでしょう。

『おみやさん』はその後、渡瀬恒彦さんが死去するまで3本の単発スペシャルが放送されましたが、
『京都地検』は連ドラとしての休止以降6年経ちますが、一切続編は作られていません。

ただ、名取さんは2015年に『迷宮案内』の橋爪功さんとのW主演で
『最強のふたり〜京都府警 特別捜査班』にて今度は京都府警の女性刑事を演じています。
この時期は『科捜研』以外の木曜ミステリーは何をやっても苦戦していて、
切り札とでもいうべきこのドラマも視聴率はふるいませんでした。

それにしても、名取さんもまだまだ若いし、再放送も時々あるのに、
『京都地検』が単発でも6年間1本も作られていないのは不思議に思います。
ひとつには、上司である京都地検刑事部副部長(8から部長)を演じてきた蟹江敬三さんが
2014年に亡くなったからという面もあるかも知れません

しかし、前述のように蟹江さんは出演シーンはそれほど多くはなかったし、
準主役格の主要キャストの変更がありながらも続いてきたドラマなので、
それが主因とも思えない節もあります。
『おみやさん』は単発SPの2本目と3本目は渡瀬さん以外ほぼキャスト総取替えで作られています。

それがいいとも思えませんが、そうしているうちに、
残念なことに大杉漣さんまで昨年亡くなってしまいました。

しかし、6年は少し間が空きすぎたようにも感じますが、
名取さんは変わらず健在ですし、寺島さん、益岡さんが揃うなら、
単発スペシャルでの続編があってもいいように思います。

Old Fashioned Club  月野景史

 

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