13.【特集】テレビドラマ

2019年2月24日 (日)

【ドラマ】『刑事ゼロ』(沢村一樹主演) 『科捜研の女』の木曜ミステリー枠 6年ぶりヒットの新作

『科捜研の女』と同じテレビ朝日木曜20時からの木曜ミステリー枠。
2019年1月クールは沢村一樹さん主演の新作『刑事ゼロ』が放送中です。
東映京都制作で京都を舞台としたシリーズとしては3年ぶりの新作。

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初回視聴率14.7%の好スタート。
その後はやや落としていますが、2月21日放送の第7話まで二桁をキープしており、
同じテレビ朝日・東映制作で昨年10月から放送されている『相棒17』には及ばないものの、1月スタートの連続ドラマでトップの位置におり、大河ドラマ『いだてん』も僅かながらリードしています。

テレビ朝日のドラマは最近好調なので、特に意外にも感じませんが、
このまま平均二桁視聴率を守ったとすれば、
木曜ミステリー枠で京都舞台の新作としては実に約6年ぶりの快挙ということになります。

木曜ミステリーでは1999年のスタート以来、京都を舞台にしたドラマを作り続けていますが、
実はここ数年は存亡の危機ともいえる事態にありました。
少し振り返ってみます。


木曜ミステリーの苦境
前述の6年前のドラマとは2013年4月クールに放送された『刑事110キロ』
この時期の木ミスは『科捜研』と並ぶ人気シリーズだった『おみやさん』と『京都地検の女』が
12~13%台を守っていた視聴率が11%台に落ち込み、相次いで休止となりました。
代わって登場した『刑事110キロ』が第1シーズンが12%台を確保したのです。

ところが翌2014年は第2シーズンは7%台まで急落して、あえなく終了。
続く2015年は1月から7月クールまで3本の新作を連発しますが、いずれも6~7%台に低迷と、
2年前まで11%台に落ちた長寿シリーズを打ち切っていた枠とは信じられないくらいの凋落ぶりでした。

その中には『京都迷宮案内』の橋爪功さんと『京都地検の女』の名取裕子さんという
かつての木ミス人気ドラマの主演2人をW主役とした『最強のふたり』という切り札的な作品もあったのですが、
視聴率的には完敗でした。

他にも高橋克典さん、松下由樹さんに松平健さんを加えた『京都人情捜査ファイル』なども
この枠なら強いかと思いましたが、惨敗といっていい数字。
この2本については内容も悪くなかったと思いますが、
とにかく最初から数字が悪いのですから、『科捜研』以外は何をやってもダメという印象でした。

この2015年当時の木ミスの苦境についてはこのブログでも当時記しました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-8767.html



相次ぐ掟破りで二桁確保

そして2016年、それまでの禁じ手を破ります。
京都ではなく、東映東京制作で二時間ドラマとして作られてきた『警視庁・捜査一課長』を
4月クールで連続ドラマ化し、ギリギリ二桁を確保します。

次の7月クールで京都舞台の新作『女たちの特捜最前線』で勝負をかけますが、
これがまた主要キャストの身内のスキャンダルなどもあり、数字的にも惨敗と本当に踏んだり蹴ったり。

翌2017年には第2の禁じ手解禁。
東京を舞台に3期まで作られ、好視聴率を記録していた『慰留捜査』を
舞台を京都に移して制作し、なんとか二桁を確保しました。

こうして2017年、そして翌2018年も『科捜研』2クールと『一課長』『慰留捜査』のローテーションで
なんとか全クール二桁を達成したのでした。


この流れだけを見ると京都での新作はどうやってもダメという感じで、
『刑事ゼロ』も無謀な挑戦に思えます。

しかし、他局のドラマが苦戦する中、ここのところテレ朝ドラマは好調で
2017年4月期以降、2018年10月期まで三つあるゴールデンタイムのドラマ枠の
すべてで二桁視聴率を記録しています。

その多くは警察ドラマなのですから、3年前までの苦戦の記憶も薄れ、
警察ものなら何をやっても失敗しそうにない気もしていました。
『ゼロ』はまだ中盤なので断定もできませんが、数字だけでなく内容もまずまず好調で、
二桁視聴率は確保しそうな流れです。



改めて『刑事ゼロ』
主演の沢村一樹さんは51歳。
『相棒』の水谷豊さんや『一課長』の内藤剛志さんより一回り年少なので、
シリーズ化の可能性もあるでしょう。

主演の沢村さん、ヒロインの瀧本美織さんは本格的には木ミス初登場ですが、
寺島進さん、渡辺いっけいさんは『京都地検の女』でレギュラーを務めたおなじみの顔。
渡辺さんは『科捜研の女』第1シーズンでは榊マリコ(沢口靖子)の元夫を演じました。
脇役陣は万全。


刑事としての20年の記憶を失った刑事
ユニークなテーマですが、近いところでは渡部篤郎さんの『警視庁いきもの係』に似ています。
このドラマには寺嶋さんや、『ゼロ』に刑事役で出ている横山だいすけさんも出演していました。
また警察ものではないですが、記憶を失った故に別の人間味ある人格が現れて・・・という点は
木村拓哉さんの『アイムホーム』を思わせる面もあります。

まぁテーマが被るのは仕方ない面もあります。
木曜ミステリーらしい肩の凝らないドラマだし、沢村さんの雰囲気もあっています。

Old Fashioned Club  月野景史

2019年2月12日 (火)

【大河ドラマ】『いだてん』 第6話で視聴率一桁 狂言回しが多すぎる/策士策に溺れる的迷走

NHK大河ドラマ『いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~』は第6話の視聴率が9.9%。
わずか0.1%の差ながら二桁を割り、大河史上最速での一桁転落となったとのこと。
近現代大河は苦戦するとはいえ、初回は15.5%だったので、かなり下落傾向です。

このドラマについては私もだいぶ迷走していると感じていたので、これも致し方なしというところか。


宮藤官九郎さんの着想は上手いし面白いと思うのですが、
今回はそれが出来上がりに生きず、「策士策に溺れる」状態になっていると感じます。
とにかく話があちこちに飛んでわかり難い。
その最たる点、象徴的なのがビートたけしさん演じる古今亭志ん生のパートです。

日本初の五輪参加選手なる明治時代の金栗四三(中村勘九郎)を物語前半の主役として、
四三周辺をメインストーリーとして描き、
後世である東京五輪を控えた昭和の視点からの語りを、名人志ん生の噺という形で入れる、
この着想は悪くないと思いますが、いかんせんたけしさんの滑舌が悪くて聞き取り難い。
本来なら志ん生パートは明治時代の出来事についての、後の世の視点からの解説になるべきでしょうが、
返って話をわかり難くしています。

官藤さんはたけしさんのファンでこの出演を熱望したとも聞きます。
私もたけしチルドレンだったので気持ちはわかりますが、
今回は失策・ミスキャストだったといわざるを得ないか・・・、あくまで現時点ではですが。


狂言回しが多すぎる
しかし、問題はそれだけではない。
志ん生の役割はいわゆる狂言回しだと思いますが、
このドラマは狂言回し的キャラとその周辺人物が多すぎます。

例えば、志ん生の周囲の人々も、娘役の小泉今日子さんまではまだいいとしても、
弟子入りした若者やその彼女などはドラマの中でどのような役割があるのか。
オリンピックに深く関係してくるとも思えません。
主筋に絡まない狂言回しの周りに、更にわらわらと人が集まるって、どういう舞台構成?


しかも狂言回しは昭和の志ん生周辺だけではない。
明治の時代には若き日の志ん生こと美濃部孝蔵(森山未來) がいて、
これはこれで明治パートの狂言回しと語り役を務めている。

更に面倒なのは明治にもう一人、車夫の清さん(峯田和伸)なる人物がいて、
これなども典型的な狂言回し的キャラ。
私は最初、孝蔵と清さんを混同してました(笑)


第5話ではとにかく昭和の志ん生パートが長すぎでした。
その結果が第6話の数字になったのかも知れません。
といっても5話(10.2%)から6話(9.9%)はそんな下がってはいませんが。

それとこの第5話は第1話の出来事を別視点から描くという展開でした。
この手の手法は今までもなくはなかったとですが、
初回と5話の間隔が短かすぎて、同じものを二度見せられた感がある。


さて、第6話は昭和の志ん生パートは減り、前半部はまだ見易かったのですが、
後半部にはドラマ全編の後半の主人公となる田畑政治(阿部サダヲ)が出てきました。

これも・・・、後半では主役になるとはいえ、明治パートメインの今出てきたら、
田畑の役割も狂言回しです。

志ん生もやはり登場して、明治を軸に田畑パートと志ん生パートが交互に忙しく入れ替わるのですが、
田畑と志ん生は同時代だろうけど、接点を持ちそうにないし、ここもややこしい。

私も便宜上、“狂言回し”という言葉を使っていますが、
本来の「狂言回し=狂言廻し」とは視聴者・鑑賞者に物語をわかり易く説明し、共感を呼ぶ役回り。
しかしこのドラマでは逆効果、残念ながら現時点では失敗していると言わざるを得ません。


そもそも四三も田畑も歴史上の有名人物ではありません。
それに加えて、これだけ市井の狂言回し的な人物がたくさん出てきて話が転々とするのだから、
政治的なことはほとんどふれられません。そんな時間がある筈もない。
これは一概に悪いとはいえませんが、従来の大河ファンからすれば不評にもなるでしょう。

私は明治及び昭和30年代の庶民文化・風俗が描かれる点は面白いと思いますが、
やはりゴチャゴチャしていてわかり難く感じています。
金栗四三や嘉納治五郎(役所広司)、三島弥彦(生田斗真)など、
現時点での本来の主役である筈の人物たちの活躍がどうも頭に入ってこない。

それと、下ネタというかちょっと下品なネタを入れ込んでくるのも気になる。
大河には不要に思えるし、これも策に溺れるの例かも。


キャストでは、いかにも明治時代の地方のマドンナといった感じの綾瀬はるかさん、
そして富豪のメイドで、はっきりものをいう新しいタイプの女性というふうの杉咲花さん。
この女優二人はいいと思うのですが、主筋に大きく絡む感じでもないですね。

ともかく魅力はあるのだから、問題を解消すべく少し軌道修正をした方がいいかと思いますが、
撮影はかなり進んでしまっているようですし、修正がきくのかどうか・・・。
どうなりますか。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年9月20日 (木)

【ドラマ】『義母と娘のブルース』高視聴率で終了/爽やかな感動 パワーあるドラマ

TBSのドラマ『義母と娘のブルース』が9月18日に最終回を迎えました。
最終回は19.2%の高視聴率、平均でも14.2%を記録し、今期一番のヒット作となりました。

そして、毎回ちょっと感動させてくれ、目頭が熱くなるような良いドラマでした。


ただ、4コマ漫画が原作ということもあり、設定やストーリーはメチャクチャな面もある。
特に綾瀬はるかさんと竹野内豊さんとの結婚の経緯はひどい。
竹野内さんのプロポーズ内容などは常道を逸したレベル。
このあたりは経緯を時系列で追わず、後で紹介しているので、ソフトに感じる面もありましたが。

初回の腹芸のシーンは迷走を予感させました。
腹芸自体は原作にもありますが、原作では父娘にだけ見せたのに、
ドラマでは衆人環視でやってしまいましたから(笑)


しかし、そういう無理・無茶な展開もあまり気にならない、させない、
ドラマとしてのパワーがありました。

無娘役の子ども時代の横溝菜帆ちゃん、高校生の上白石萌歌も好演。
そして、後半で綾瀬さんの相手役を竹野内さんから引き継いだ佐藤健さんも、
おバカキャラに徹した演技でしたが、さすが主演ドラマで高視聴率をとる若手No.1は違うという演技でした。

ラストは原作とは変えてきました。
というより、原作のラストまで描かなかったという方が近いかも知れません。
ここは賛否が分かれているようですが、私は良い判断だったと思います。
このドラマで、結末を原作同様にする必要はないでしょう。


Old Fashioned Club  月野景史

2018年8月14日 (火)

【ドラマ】『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』第1章完結/仕置人は田村(平田満)だった

フジテレビの月9ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』
第1章の完結編となる第6話が終了しました。


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今回は第5話からの続きで、法で裁けぬ犯罪者を処刑する
“闇の仕置人”の正体が誰かが焦点となり、
公式ツイッタ―では正体予想キャンペーンまで実施しました。

注目の仕置人の正体はミハンチームの田村薫(平田満)でした。
私の予想も当たりました。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/--2cbc.html


本格推理小説では、犯人を指し示す情報はフェアに提示されなければならない
というのが原則なのですが、
テレビドラマの場合はそれは通じ難く、前後編などで予想しても外すことが多いです。

伏線めいたことが張り散らかされられ、
それにこだわって推理するとスルーされるというパターンも多いです。

今回は予想キャンペーンまでやりましたから、
さすがにあまり無茶な展開にはせずにきっちりやったという感じですね。


今後の展開
さてこれで第1章完結、第2章の展開ですが、
チームから犯罪者を出したのだからミハンの存続は困難かと思えますが、
そこはドラマなのであっさり片付け、チームは存続のようです。

第2章はシリーズ本来の主人公である桜木泉(上戸彩)が本格的に絡んでくると言われていいますが、
予告を見る限り、まだ次回はそんなに出てきそうでもないです。

ミハンの任務と桜木の存在がどう関わってくるのかが不透明で、
展開が読み難いですが、引き続きスリリングなドラマを期待しています。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年8月11日 (土)

【ドラマ】『絶対零度-未然犯罪潜入捜査』 意外な展開/仕置人の正体は誰か

フジテレビの月9ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』は
第5話まで終了しましたが、意外な展開になっています。

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このドラマは“月9”には珍しい完全な警察物ですが、
そもそも『絶対零度』シリーズはフジの火曜21時枠で2010年と2011年に2作が放送され、
好評だった警察ドラマシリーズの続編、シーズン3にあたるのだから、月9らしくないのも当然です。

ただ、前2作で主演だった上戸彩さんは今回は特別出演ということで今まで僅かしか登場しておらず、
シーズン2の最終話のラストで新入りとして僅かに登場した横山裕さん以外は
主演の沢村一樹さんはじめ、前作とはまったく縁のないキャストにより話が進んでいます。

上戸さんには子育てを理由に主演を断られたとの説もありますが、
視聴率は第2話以外は二桁を記録し、最近の月9ドラマとしては良い数字です。
やはり警察物は強いということか。

ネットでは数字のために月9の矜持を捨て、テレビ朝日の警察ドラマにすり寄ったとの批判も見られますが、
元々フジが作った『絶対零度』シリーズの続編なのだから、これは筋違いでしょう。
それにテレ朝警察物よりファンタジックで、『シグナル』『ON』などフジ(カンテレ制作)火曜21時ドラマに近いテイストです。


さて、何が意外な展開かというと、
このドラマはAIシステムが重大犯罪を犯す可能性のある危険な人物をピックアップすると、
沢村さんたちミハンチームが潜入を含む捜査を行い、犯罪を未然に防ぐのがテーマの筈ですが、
どうもそれがあまりうまく機能してないというか、それに沿った話になっていません

結果、法で裁けぬ(と劇中では表現していますが、それ以前に逮捕できない)悪人がはびこるのですが、
2、3、5話ではラストで謎の仕置人が現れ、悪人達を成敗するという必殺シリーズのような話になりました。

こんな展開になるとは公式サイトのイントロダクション等からはまったく読めませんでしたし、
だいたいこれが主筋なら、なぜシーズンの核となるべき第1話がまったくそういう話でなかったのかも不可解です。

というわけで主題がはっきりしないもどかしさがある一方で、回を追うごとにキャストの魅力は高まっており、
私もいつしか結構楽しみに待つようになりました。
特にクールで激情的な(変な表現だけど)女性刑事役の本田翼さんが激しいアクションもこなし、熱演。
スピンオフで、主演でやってほしいくらいです。


仕置人はミハン内部の人間か
さて問題の“闇の仕置人”なのですが、仕置対象の情報に精通したミハンチームの人間の可能性が高くなりました。
そして急転直下、このドラマは7月-9月クールなので、普通に数えれば10-11話くらいまで続く筈ですが、
次の第6話で第1章完結となり、その次からは現在劇中では消息不明になっている上戸さんが
本格的に絡んでの第2章がスタートするようです。
そのため、仕置人の正体、その処遇についても6話でカタがつくらしいです。


そして、公式ツイッタ―では仕置人予想キャンペーンまで始まりました(笑)
https://twitter.com/zettai_0_mihan/status/1027006059594964992

ここまでやるからには、それほど無茶ではない、ある程度整合性のある展開にするのでしょう。
まさか、今まで登場していない人物が仕置人だった、なんてオチはないだろうと仮定して、
せっかくなので予想してみますか。


仕置人候補となる主要キャストは以下の通り

◆ミハンチーム
東堂定春(伊藤淳史) ※総責任者 管理官的立場で捜査にはほぼ参加していない
井沢範人(沢村一樹)
山内徹(横山裕)
小田切唯(本田翼)
田村薫(平田満)
南彦太郎(柄本時生) ※ネットでの後方支援専門で捜査には参加せず

◆捜査一課刑事
早川誠二(マギー)
板倉麻衣(田中道子)

◆失踪中
桜木泉(上戸彩) ※ミハンメンバーではない。山内の元バディ

※他に初回だけ登場した東堂の上司がいますが、これは除外していいでしょう。

公式動画ではなぜかミハンチームから山内を外した5人に、桜木を加えた6人を仕置人の候補としていますが、
その他の人間の可能性も示唆しているので、全員が候補ではあると思います。


一応単独犯を前提に、あまり細かいことは書かずざっくり絞り込んでいきます。
最初に書いておくと、今までの展開、及び次回予告動画は圧倒的に仕置人=井沢を指しており、
僅かに東堂の可能性も示していますが、他の人間を指す具体的な描写はほぼありません。

まずミハンチームの活動にまったく絡んでいない桜木と一課の2人は除外していいでしょう。
チームの中では山内と小田切はないかと思います。

私は当初、2話と3話の仕置人は別の人間ではないかと考え、
特に3話の方は南の可能性があると思っていました。

ただ、5話で仕置きされた男は仕置人と顔を合わせたことがあるようなのですが、
南はこの男と会ってはいないので除外します。
(この点は、そういう描写はなかったけど、実は会っていたのだと後でいわれたらそれまでなのですが。)

残りは井沢と東堂、そして田村。
予告動画での描写等から東堂は外れるのではないかと思います。


主役が罪を犯して途中退場!?
もし多くの描写が指し示すように井沢が仕置人だとしたら、
主人公が途中で闇落ちし、逮捕か自殺で退場という事態になるかも知れません。
思い浮かぶのは『相棒』の「ダークナイト」ですが、あれはシーズンの最終回。
今回は途中なので、前代未聞です。

ただ、シリーズ通しての本来の主役である桜木が残っているのだから、それもあり得なくはない。
だけどかなりの荒業です。

もしかしたら、収監されて拘置所から残ったミハンメンバーにアドバイスするレクター教授パターン?
それだと、放送中のテレビ朝日『刑事7人』の山下巧(片岡愛之助)とまったく同じになりますが。


もう1人の伏兵
さて、もう1人残っている田村ですが、これも可能性はあると思います。
具体的な証拠は乏しいのですが、仕置人が務まるような様々なスキルを色々持っているようではある。
またミハンメンバーは過去に自身が犯罪被害側に立った経験のある人間が集められたといいますが、
(ミハンの隠れ蓑になっている資料課に元から所属している南は微妙)
田村はそこについて明らかになっておらず、謎の残る人物でもあります。

仕置方法でいうと、2話のエレベーターの仕掛けはいかにも田村っぽいのですが、
武闘派のイメージがゼロなので、3話と5話はそれらしくない。
ただ、多くの部署を回ってきた設定があり、実は戦闘能力も…という可能性もなくはない。
そう考えると、ちょっと気になるのは1話ラスト近くの格闘シーン。
小田切が1人でアウトロー系数人を叩きのめしたように見えますが、実際は田村も活躍していたとか。

主役の途中退場よりは、田村の可能性の方がやや高いかも知れません。


Old Fashioned Club  月野景史

2018年7月20日 (金)

【ドラマ】『刑事7人 4』第3話に山下巧(片岡愛之助)が再登場

テレビ朝日のドラマ『刑事7人 シーズン4』第2話の展開予想をこのブログでしましたが、
元ホスト浅倉の共犯説はきれいに外しました。
その他は当たっている部分もありましたが、猫面の理由については読み切れませんでした。
無理もありましたが、伏線を回収するという姿勢は見えて、よかったかと思います。


さて次回第3話は更に怒涛の展開。
シーズン1~3までレギュラーだった山下巧(片岡愛之助)が再登場します。



山下は“刑事7人”のうちの1人として前期まで出演。
チームの中で証拠の分析やネットでの捜査等、他のドラマなら鑑識課や科捜研、
サイバー犯罪対策室が行うような科学捜査の部分を1人で担ってきました。

「この山下におまかせを!」
自らを“この山下”と呼ぶのが口癖で、トレードマークになっていました。

しかし、シーズン3の最終話で警察官の立場を逸脱し、自らの正義の為に犯罪に手を染め、
最後は自殺をしたかのような描写で終わりました。
ただ、生死については明確には描かれず、実は生きていたということにもできる展開でしたが、
早くも再登場するようです。


2015年7月の番組スタート時、愛之助さんの出演は大きな目玉でした。
2013年の『半沢直樹』で演じて話題になった国税局検査官黒崎の印象がまだ強い頃で、
その愛之助さんが本格刑事ドラマレギュラーでどんな演技をと注目されたのです。

ところが、他の仕事とのかけもちで相当忙しかったようで出番は少なく、
ちょっと肩透かしを食らった感じでした。
それはシーズン2も3も同じで、
特に3は何者かに拉致されたかのような形で中盤はまったく登場せず。
実は、自ら姿を隠していたということだったのですが。


次回の登場ですが、
山下は東京拘置所に収監されており、そこに天樹悠(東山紀之)が訪ねていくよう。
何らかの事件について聞こうというのでしょう。

山下が何らかの形で関わっていると判断したのか、
参考意見を聞こうというのか?

誰でも思うでしょうが、
『羊たちの沈黙』のレクター教授のようなイメージか。
事件解決の手かがりを提示するような展開が予想されますが、どうなるでしょう。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年7月15日 (日)

【ドラマ】『刑事7人・4』初回SP後編予想/現金強奪実行犯は松原なのか?

テレビ朝日・東映制作の警察ドラマ『刑事7人』第4シーズン。
7月11日に放送された初回拡大スペシャル「再集結!!3億円強奪事件の衝撃真相!!リベンジ開始」は、
次回7月18日放送第2話に続くの前後編となりました。

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新メンバー、新部署設定等も色々気になるところ。
ただそれよりも事件が結構入り組んでいて、後編の展開予想はなかなか難しいと思いますが、
ネットではあまり盛り上がっていません。


事件概略
7年前に現金輸送車が襲撃され3億円を強奪、犯人は逃走中に人質を取ってコンビニに立て籠もるという事件が起きた。
犯人は逮捕され人質は解放された。犯行は松原(永岡佑)による単独犯。3億円の行方は不明。
7年後、松原は仮出所後まもなく逃走、そして殺害された。


松原殺害の容疑者は田村亮か
松原殺しの容疑者としては、輸送車襲撃の際に巻き添えで足を撃たれた若者の
父親である野崎勇一郎(田村亮)が怪しいでしょう。
勇一郎によれば、アスリートである息子は海外で選手兼コーチとして活躍中とのことですが、
銃撃に負傷で選手生命を絶たれ、もしかしたら死亡しているかもしれず、息子の復讐である可能性が高い。
この息子の所在も含め、まず野崎親子が後編の要になるのでしょう。

なにより、前編では出演シーンは少なかったですが、田村亮さんが被害者の身内というだけで、
それ以上ストーリーに絡まないとは考え難いという面もあります。
ただ、ここはわかり易過ぎて、何かミスリードなのではと勘ぐってしまいたくなります。

ところで田村亮さんは1946年生まれの72歳。
3つ年上の兄である田村正和さんは引退の意向とのニュースが流れましたが、亮さんはまだまだ元気そうです。


7年前の事件の真相
しかし、むしろ謎が多いのは7年前の事件の真相の方です。
事件は松原の単独犯とされたが、天樹悠(東山紀之)や新登場の海老沢芳樹(田辺誠一)は疑問を持っているよう。

鍵になるのは現金強奪後、コンビニに立て籠もる前の逃走中に犯人が被っていた猫のお面でしょう。
劇中でも意味不明と一笑に付されていましたが、実は意味があるのか? 回収されるのか?

前期までのメインライター真野勝成さんならスルーすることもありそうですが、
今回の脚本の寺田敏夫さんはこのドラマのみならず、
『相棒』『科捜研の女』『9係』等テレビ朝日の警察ドラマ執筆実績がほとんどなく、
脚本家の傾向からの予想ができません。


強奪犯の入れ替わり?
もしネコの面に意味があるとしたら、犯人の入れ替わりが考えられます。
そもそも犯人は現金強奪の際もフルフェイスのヘルメット姿で顔が見えませんでした。

この点は乗っ取った輸送車内でヘルメットを、
またコンビニ店内で防犯カメラ破壊後にお面を外し、
松原の顔が現れるシーンがありましたが、
これは共に捜査資料から天樹がイメージした映像で、本当に起きたことかは不明です。

もしかしたら共犯者は裏で糸を引くラスボスのような存在などではなく、
そもそも現金強奪犯は松原ではない別の人間との推測もできます。


共犯者がいるなら、前編に登場した人物で一番怪しいのは工場経営者で自警団リーダーの鳥塚(近藤芳正)。
ネットでもこの男が黒幕、共犯者との見方が多いようです。
まあ一番の理由は、演じているのが近藤さんだからなのですが・・・。
鳥塚の工場は現金強奪事件後に建ったようなので、金を手にした可能性はあります。

ただ、近藤さんは松原役の永岡さんより身長が10cmほど低いようで、
入れ替わりには無理がある。


元ホストが共犯か?
そうなると考えられるのが、元ホストでホームレスの浅倉(西興一朗)。
短慮な行動で、7年前の事件も松原殺害も容疑者から外れたように思えますが、
実は現金強奪の実行犯だった可能性が浮上します。
それならば松原と浅倉が共犯というよりも、浅倉が主犯か。

浅倉犯人説には一応の根拠があります。
7年前の捜査資料によると、浅倉はホストクラブで松原の上司的な立場であったようですが、オーナーは別にいます。
つまり浅倉と松原は同じ雇われている立場の従業員だったと思われる。

しかし、松原殺害後の聞き込みでホームレスになった浅倉がその後の7年間を語った中で、
「店長に金を持ち逃げされた」と口走っていました。
その言い方だと自分がオーナーのように聞こえます。
つまり、強奪事件後に多額の金を手にし、自分の店を持ったとも推測されるのです。

ここはまさに脚本家がこのような細かい伏線を張るタイプなのかという問題になりますが、
そうであるなら現金強奪の実行犯が浅倉で、松原はどこかで入れ替わり、罪を被って服役したということか。


鳥塚巻き込まれ型共犯説
浅倉・松原共犯説はちょっと面白いと思うけど、この他にも色々考えられます。

中でも気になるのは鳥塚の存在。
鳥塚についてはコンビニの人質の1人の可能性も考えらます。
松原がコンビニで押さえつけて人質に取った男性、
また警察の突入より早く脱出した3人のうち男性1人は顔が見えません。
これが鳥塚?
だとして、鳥塚は元々の共犯なのか?

そもそもコンビニ立て籠もりの意味もよくわかりません。
まさか盗んだ現金をコンビニで引き渡したということもないでしょうし。

ひとつの可能性として、鳥塚はたまたまコンビニで巻き込まれただけなのだが、
そこで松原から何かを聞き、現金を手に入れたのかも知れません。
そうなると、松原殺しも鳥塚か。
逆に浅倉関与の可能性は薄くなります。

実はこちらの方がシンプルですっきりしているようにも思えます。
ただ、それだとそもそもの犯行は松原単独で鳥塚はたまたま関わっただけ。
天樹や海老沢の見立てと違います。(鳥塚は結果的には“共犯者”になったともいえますが)
そして猫面を被って逃げた意味は不明になってしまう。

ところで、鳥塚は前編で自警団の活動に異様に固執する様子が強調して描かれました。
この事情については説明されるのか?
こんな点にも注目しています。


前編のラストではアパレル会社社長高野みさき(関めぐみ)に疑惑が向けられました。
元々の共犯者ではなく、現金横取りと松原殺害についてです。
これはちょっとミスリードっぽいかな。

考えれば更に色々あるのですが、矛盾点も出てきます。
もしかしたら鳥塚役の近藤さんは事件に関係ないミスリード用員かも知れません。
だとしたら思い切った使い方です。
あるいはコンビニで人質になったけど、それが原因で自警団に力を入れることになったとか。

かなり混沌としています。
どうまとめるのか。


Old Fashioned Club  月野景史

2018年7月 8日 (日)

【ドラマ】 『遺留捜査』 (上川隆也主演) 超入門/紆余曲折の歴史を辿る

今回はテレビ朝日・東映制作の上川隆也さん主演の警察ドラマ『遺留捜査』の基礎知識です。


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テレビ朝日の数ある人気警察シリーズのひとつで、
第5シーズンが2018年7月12日20時の木曜ミステリー枠でスタートします。

しかしこのドラマは今まで紆余曲折の歴史を経てきました。
昨日の『刑事7人』の記事と同じような書き始めになってしまいましたが、
『遺留捜査』は『刑事7人』とも違い、放送されてきたペースもかなりバラバラです。
それでは足跡を簡単に振り返っていきます。


『遺留捜査』第1期は2011年4月クールのスタート。
『相棒』を放送する水曜21時枠で、東日本大震災の直後のスタートでした。

警視庁捜査一課の科学捜査係で、遺留品にこだわるマイペースで風変りな刑事・糸村聡(上川隆也)か主人公。
独自の捜査を行い、周囲の反発を受けながらも、遺留品から被害者の声を聞き真相を解き明かす。
ラストで事件関係者から3分の時間をもらい、隠れされていた真実を伝えるのが定番です。
ヒロインは捜査一課刑事役の貫地谷しほりさんでした。

1期は14.3%の高視聴率を残し、当然のように続編が作られました。
第2期は翌2012年の少しずれて7月クール、枠を木曜21時に移しての放送。
第3期は2013年の4月クール、そして枠も水曜21時に戻り、3年連続で放送されました。

クールと枠にずれがあったとはいえ、3年続いたのだから安定していたように思えますが、
実は第1期→2期で、糸村の本庁から所轄の月島中央署刑事課への異動に伴い、
レギュラー陣がほぼ総入れ替えになっています。
ヒロインポジションは上司の刑事課長役の斉藤由貴さんに代わりました。

高視聴率だったのになぜキャストをほとんど入れ替えたのか?
異例だと思います。
正確な事情はわかりませんが、ネットでの情報によると、
続編の製作決定が急で、1期キャストのスケジュールを抑えられなかったともいいます。
枠やクールの変更からも、制作背景に少しバタバタがあったと考えた方が納得いきます。
2期の視聴率は12.5%と、1期よりはだいぶ落としました。


3期で一旦休止
次の3期は月島中央署の舞台はそのままで、キャストを少し入れ替えて作られました。
この時、1期のレギュラーが一部復帰しています。
2期が1期に比べて数字を落としたので、テコ入れの意味があったのかも知れません。

このような変動があっても、1期~3期までいいクオリティをキープしていたと思いますが、
数字は1期から14.3%→12.5%、そして3期は11.5%と残念ながら右肩下がりに終わりました。
ここまでで連続ドラマとしては一旦休止となりました。


今考えると3期の11.5%という数字も立派に思えますが、
この2013年頃までは、同じテレビ朝日の長寿サスペンスドラマだった
『おみやさん』や『京都地検の女』がやはり11%台で休止になっていますし、
『遺留捜査』は1から3までで明らかに下降しているので、
ここらで潮時と判断されてもやむを得なかったと思います。

特に3期のメンバーはバランスはよかったので、もったいなく感じました。


しかし、連ドラとしては休止となってもシリーズ継続の意図はあったようで、
2015年5月まで4本の単発スペシャルが製作されました。


まさかの京都で復活
しかし、それから更に丸2年以上経過し、さすがにもう続編はないかと思われた矢先、
2017年7月クールで枠を木曜ミステリーに移し、
そして舞台を京都府警に移し、
当然糸村以外のレギュラーもほぼ入れ替えて、連続ドラマ第4期が作られたのです。

木曜ミステリーは伝統的に東映京都撮影所製作のドラマが放送されてきましたが、
近年は『科捜研の女』以外は不振で6~7%台の低視聴率が続いており、
遂に4月クールは2016年から東京製作の『警視庁・捜査一課長』に譲り渡していました。
そんな事情で、実績のある『遺留捜査』を京都に持ってきて作ったのでしょう。

新たな舞台は京都府警の中でも特殊な事案を扱う特別捜査対策室(特対=トクタイ)。
糸村は警察庁キャリアとは思えないので、警視庁から京都府警への異動などあり得ない筈ですが、
そこはドラマなので、無理な理屈付けもせず異動させてしまいました。
ニューヒロインには特対の同僚女性刑事の栗山千明さん。


京都科捜研も登場
そして大幅なメンバーチェンジを繰り返してきたこのドラマで、糸村以外で唯一1期から残っているのが、
いつも糸村からの無理な鑑定依頼に振り回される科捜研の村木繁(甲本雅裕)。
村木も警視庁から京都府警の科捜研へ、こちらは期間限定の人事交流という理屈付で異動してきました。

京都府警の科捜研といえば長寿シリーズ『科捜研の女』の舞台。
同一世界ではないようですが、『科捜研の女』を連想させるパロディ表現も挟み込まれています。
そういえば、糸村は東京時代から自転車ユーザーで京都でも引き続き愛用していますが、
『科捜研の女』の主人公榊マリコ(沢口靖子)も自転車通勤が定番です。ただ最近はあまり見かけませんが。


京都編は緩やか
上述のようにこのドラマは風変りでとにかくマイペースに行動をする糸村に周囲が振り回され、
過剰な反発を受けるのが定番でした。
それが名物でもあり、行き過ぎに感じられる時もありました。

京都編はそのような面も含め、過去に比べるとよくも悪くも緩やかでした。
東京からいきなり来た人間が勝手な行動をするのだから反発を受けて当然のように思いますが、
特対の面々は少々呆れながらも意外とすんなり受け入れた印象。
この緩さは木曜ミステリーらしいといえるかも知れません。

あえて指摘すれば、緩やかはいいのですが、その分新レギュラーのキャラの打ち出しが弱く感じました。
しかし、だからこそ安心して観れたともいえるでしょう。
初夏から盛夏にかけて撮影されたろう京都の街や森の風景が印象深いドラマでした。

第4期の視聴率は11%。
過去のシーズンと比べると低い数字ですが、
『科捜研の女』以外の京都製作のドラマとしては久々の二桁獲得でした。

ですので、引き続き第5期が作られる可能性が高いと思っていました。
しかし、今年になって上川さんが1月クールの木村拓哉さん主演の『BG』に続き、
4月クールは『執事 西園寺の名推理』主演とドラマ連投で、どうなるかと思いましたが、
無事放送が発表されました。


新シ―ズンは大きな変更はなし
第5期は引き続き京都編で、特対メンバーもほぼ留任。
ただ、妙な大物感のあるユニークなキャラだった室長役の段田安則さんは降板で、ちょっと残念ですが、
前期は同僚刑事だった戸田恵子さんが室長代理に昇格するので、雰囲気が大きく変わることはないでしょう。
戸田さんが昇格する分、同僚刑事として梶原善さんが加わり、僅かながら若返りするようです。

ともかく、もはや長期シリーズで前期からメンバーもほぼ変わらずとなれば、
まさか『刑事7人』のようなキャラや路線の変更はないだろうから安定は必然。
となれば期待されるのは各話のクオリティー。
楽しみにしています。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年7月 7日 (土)

【ドラマ】 『刑事7人』 第4シーズンを迎え波乱の足跡を振り返る/東山紀之主演 7/11スタート

テレビ朝日・東映制作、東山紀之さん主演の警察ドラマ『刑事7人』。
その第4シーズンが7月11日(水)にスタートします。

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2015年7月の開始より毎年7月クールに放映されており、
『科捜研の女』『相棒』『警視庁捜査一課9係(→特捜9)』に次ぐ安定シリーズになった・・・、
ように見えますが、内容、また数字の面でも波乱の多い経緯を辿ってきたドラマです。
今回も、新シーズンの可能性は低いと思っていました。

今までの歴史を簡単に辿ってみます。


スタート時のレギュラーメンバーはこの7人。
東山紀之、髙嶋政宏、片岡愛之助、鈴木浩介、倉科カナ、吉田鋼太郎、北大路欣也。


大変豪華で話題性のあるキャストを集めた刑事ドラマとして注目されました。
ただ、北大路さんの役は解剖医で、『刑事7人』のタイトルはおかしいとの声もありました。
この点はその後のシーズンでも同じですが。


ともかく、期待されたドラマでしたが視聴率は苦戦。
東山さん演じる飄々としたつかみどころのない主役・天樹悠のキャラは賛否が分かれました。

また、当時は『半沢直樹』からあまり時間が経ってなく、
あのドラマで怪演した愛之助さんの刑事ドラマ初レギュラーも注目されたのですが、
他の仕事と重なっており、出演シーンは僅かで肩透かし。

シリーズを通しての縦軸のテーマと思われた天樹の過去についても消化不良の結末でした。

そんなこんなで視聴率は単純平均で9.5%。
『相棒』『9係』と同じテレ朝水曜21時枠でこの数字では、続編は当然ないものと思われました。


大幅イメチェンで第2期
しかし、意外にも第2シーズンがスタートします。
当時のブログです→ http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/721-d621.html

7人のメンバーも全員留任。
しかし、主人公天樹のキャラと、ドラマ全体の雰囲気がハードな感じに変わりました。
これは「180度変わった」といっていいくらい。

そしてレギュラーメンバーの所属部署もかなり変わりました。
こちらは元設定を変えたのではなく、異動による組織替えに伴うものとしてです。
1期では解剖医以外の6人は同じ捜査一課12係の所属だったのですが、
2期ではバラバラになり、部署を超えたチームを組むと言う形になりました。
そういう形もありとは思いますが、ちょっとわかり難かった。


路線変更の理由
そもそも低視聴率なのになぜ続いたかという疑問があります。
あえて推測すれば、東山さんが所属するジャニーズ事務所との最初からの約束だったのか?

そこは置いといて、数字が悪いのに続けようというのだから、テコ入れが必要というのもわかります。
初期の『科捜研の女』もそうでした。

だから、全体のイメージをハードボイルドに変えたのでしょうか。
更に別の問題もあったかも知れません。
1期は他のテレ朝警察ドラマと相似点が結構ありました。

例えば、警視庁捜査一課の12係の6人(男5人、女1人)が他の部署とほとんど関わらず、
6人でコミカルなやりとりもありながら捜査をするというスタイル・部署設定は
『9係』にそっくりです。

そして、天樹の飄々として他人の話を聞かず、独自の視点で勝手な捜査をするスタイルは
『遺留捜査』の糸村聡(上川隆也)によく似ていました。

これらを是正して、独自のスタイルを作り上げようとしたのとも考えられます。


また2期では途中で鈴木浩介さんが殉職により降板。
後任に塚本高史さんが加わりました。

これも珍しい。
『相棒』や『科捜研』のように長期続いているのならわかりますが、
1クール全話9本のドラマで、途中でメンバーの入れ替えなどあまりしません。
ただ、この殉職譚はクール中盤の山場作りには貢献しました。

2期の視聴率は10.3%と、なんとか二桁に乗せました。


更にハードな第3期
そうして迎えた第3シーズンはメンバー・雰囲気はそのまま、
シーズンを通しての敵を設定し、更にハードに混迷深まる展開でした。

しかし中盤では1期以来の謎だった天樹の過去に一応の決着がつけられ
平均視聴率も11.3%と着実に伸ばしました。


しかし最終回で大波乱。
愛之助さんが闇落ちで自殺したかのような描写(正確には不明)。
倉科さん以外のメンバーは左遷で完全にバラバラとなって終わりました。

これはさすがに終わりにするのだろうと思いましたが、
一方でこのドラマなら続ける可能性もゼロではないなと感じていました。
やはりやります。


第4シーズンのメンバーを見ると、高嶋さん、愛之助さんが降板で、
田辺誠一さん、白洲迅さんが加入します。

愛之助さんは過去3期とも他の仕事との兼ね合いで出演は少なかったし、
前期のラストからしても降板は当然でしょう。

しかし実質的なリーダー役を務めてきた高嶋さんの降板は意外でした。
8月にある劇団の舞台への客演があるようですが、
このドラマの制作だって随分前に決まっているでしょうに。
本人サイドの意向での降板か?


新シーズンは部署設定も、メインライターも変わるようなので、
また雰囲気も変わるのかも知れません。

私は1期のソフト路線、2・3期のハード路線ともに嫌いではありません。
ただ、なにか筋が通ってないドラマのようには感じていました。

好調のテレ朝警察ドラマ。
ビシッとしたのを期待します。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年6月27日 (水)

『特捜9』『一課長』 テレビ朝日警察ドラマ好調の原因は2時間ドラマ枠消滅

民放各局の4月-6月クールの連続ドラマ(春ドラマ)が終了しました。
視聴率上位4傑は以下の通り。

第1位 14.2%  ブラックペアン  TBS  日曜21時
第2位 14.0%  特捜9  テレビ朝日  水曜21時
第3位 12.9%  未解決の女  テレビ朝日  木曜21時
第4位  12.8%  警視庁・捜査一課長3 テレビ朝日  木曜20時

第5位以下は一桁なので、この4作のみが勝ち組と言っていいでしょう。
終盤に急伸した『ブラックペアン』が1位をさらった形になりましたが、
2~4位を占めたテレビ朝日警察ドラマの強さが目立ちます。


20180406011


ドラマはテレ朝一人勝ち

現在、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日のプライムタイム(19時-23時)の連続ドラマ枠は3つずつ。
テレ朝は今年の1月期、4月期とも3枠すべて二桁視聴率を獲得しているのに対して、
TBSは日曜21時の日曜劇場枠が高視聴率で対抗していますが、
日テレとフジは今年二桁取ったドラマはまだ1本もなく、
ことドラマについてはかなりの格差がついています。

テレ朝の連ドラ3枠のうち、水曜21時と木曜20時(木曜ミステリー)は
東映制作のサスペンスドラマで、近年は警察物がほとんど。
『科捜研の女』、『相棒』、『警視庁捜査一課9係』(今年から『特捜9』)などの人気シリーズを抱えています。
(木曜21時は『ドクターX』など非警察物もありますが、今期は波瑠さん主演の警察ドラマでした。)


低迷するドラマ視聴率の中で
2011年のデジタル放送化に伴う多チャンネル時代を迎え、個々のテレビ番組の視聴率は低落傾向にあります。
ドラマも全般にそうだし、テレ朝サスペンスも例外ではありませんでした。
それが最近、テレ朝警察ドラマだけが持ち直し、好調を維持しているのです。

たとえば、上記の今期4位『一課長』は一昨年の連ドラスタート時は二桁ギリギリでしたが、以降右肩上がり。
2位の『特捜9』は主演の渡瀬恒彦さんの死去により『9係』がリニューアルした続編ですが、2011年以来の14%超え。
また3月まで放送されていた『科捜研の女17』の最終2話は連続の15%超えで、これなどは2009年以来の快挙です。


ここに来てのテレ朝サスペンス好調の理由は何でしょう。
もちろん、個々のドラマの出来が一番に決まっていますが、
あえて外的要因を探すなら、
2時間ドラマ(2時間サスペンス)のレギュラー枠の消滅でしょう。
2サスロスに陥った視聴者を吸収しているのだと思います。


今回はこの件を簡単に考察してみます。
そもそも、現在2時間ドラマの枠はどうなっているのか?


◆2時間ドラマ枠の消滅
かつて『火曜サスペンス劇場』を擁した日本テレビは2007年で2サス枠を終了していますが、
それ以外のキー局は2015年頃まではレギュラー枠を維持していました。
しかし、上記の地デジ化以降、2時間ドラマの視聴率も低迷し、
この3年ほどで各局とも段階的に縮小・消滅させていったのです。

傾向としてはどこもだいたい共通なのですが、
それまで毎週2時間ドラマを放送していたのを、
バラエティ・情報番組なども含めた単発スペシャル番組の枠とし、
その一環としてドラマが放送される週もあるという形に変わっていきました。

Photo_2


あの土曜ワイド劇場も終了
例えば、2時間ドラマの象徴ともいうべきテレ朝の『土曜ワイド劇場』は、
上記のような流れを経て、2017年4月をもち40年の歴史に幕を降ろしました。
更に紆余曲折を経て、今年4月より日曜夜に『日曜プライム』として、時折ドラマも放送されるという状態。

一方、TBSの月曜夜は『月曜名作劇場』として名を残していますが、
現在のドラマ放送のペースは月1本ほどで、レギュラー枠とは言い難い状況。

フジの金曜夜は単発スペシャル枠の『金曜プレミアム』となっていますが、
現在、ドラマの比率は極めて低くなっています。
こちらは2時間ドラマからはほぼ撤退状態といっていいでしょう。

テレビ東京の水曜夜も上記のような展開を経て、現在は2時間スペシャル枠自体が消滅しています。

ほんの3年前まで週4本放送されていたのがなくなったのだから、ロスを起こすのも当然です。
特に数字が落ちていたといっても、土曜ワイド劇場などは近年も二桁視聴率が多かったし。
結果的にですが、それをテイストの近いテレ朝サスペンス系連ドラが吸収しているのです。
そもそも『相棒』も『一課長』も元は土曜ワイドでの放送だったのだから。


なぜ今なのか?
しかし、最近急に無くなったわけではないのに、なぜ今反応が出ているのか?
それは2時間ドラマのそもそもの特性にあります。

2時間ドラマは毎週必ず観るというヘビーなファンは少数派だったでしょう。

・好きなシリーズは観る。
・好きな役者が出るなら観る。
・他に観る番組がなければ観る。
・暇なら観る。

このようなライトな視聴者が多かったと思います。

そして上記のように、段階的に縮小されていったので、
人気シリーズは時折放送されるのだから、急にロス感に陥ることもなかった。
それが気づいたら週に1本も放送されないことも珍しくない状態となっており、
ロスに陥った層を吸収しているのだと思います。
無意識な人達も少なくないでしょう。


テレビ朝日は7月クール(夏ドラマ)も、
水曜21時は『刑事7人』第4シーズン、
木曜20時は前期から京都に舞台を移した『遺留捜査』第5シーズンを放送。
更に好調を維持するのか?

Old Fashioned Club  月野景史

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