13.【特集】テレビドラマ

2018年7月15日 (日)

【ドラマ】『刑事7人・4』初回拡大スペシャル後編予想/現金強奪実行犯は松原なのか?

テレビ朝日・東映制作の警察ドラマ『刑事7人』。
7月11日に放送された初回スペシャルは、次回に続くの前後編となりました。

結構入り組んでいて、後編の展開予想は難しいと思うのですが、
ネットではあまり盛り上がっていません。


松原殺害の容疑者は田村亮か
7年前に現金輸送車襲撃強奪、コンビニ立て籠もり事件を起こした松原(永岡佑)が
仮出所後に逃走、そして殺害された。

松原殺しの容疑者としては、輸送車襲撃の際に巻き添えで足を撃たれた若者の
父親である田村亮さんが怪しいでしょう。
息子の復讐である可能性が高い。
ここはわかり易過ぎて、何かミスリードがあるのではと勘ぐってしまいたくなります。


7年前の事件の真相
だが、むしろ問題は7年前の事件の真相の方。
天樹悠(東山紀之)たちは松原の単独犯ではないのではとの疑問を持っています。

鍵になるのは逃走中に犯人が被っていた猫のお面。
ちゃんと意味はあるのか?

前期までのメインライターの真野勝成さんならスルーすることもありそうですが、
今回の脚本の寺田敏夫さんはこのドラマのみならず、
『相棒』『科捜研の女』『9係』等テレビ朝日の警察ドラマ執筆実績がほとんどなく、
脚本家の傾向からの予想ができません。


もしネコの面に意味があるとしたら、犯人の入れ替わりが考えられます。
そもそも犯人は現金強奪の際もフルフェイスのヘルメット姿で顔が見えませんでした。

この点は乗っ取った輸送車内でヘルメットを、
またコンビニ店内で防犯カメラ破壊後にお面を外し、
松原の顔が現れるシーンがありましたが、
これは共に捜査資料から天樹がイメージした映像で、本当に起きたことかは不明です。

もしかしたら共犯者は裏で糸を引くラスボスのような存在などではなく、
そもそも現金強奪犯はが松原ではないとの推測ができます。

その場合、一番怪しいのは工場経営者で自警団リーダーの近藤芳正さんです。
ネットでも彼が黒幕、共犯者との見方が多いようです。

ただ、近藤さんは松原役の永岡さんより身長が10cmほど低いようで、
入れ替わりには無理があります。

そうなると考えられるのが、元ホストでホームレスの浅倉(西興一朗)。
短慮な行動で、7年前の事件も松原殺害も容疑者から外れたように思えますが、
実は現金強奪の実行犯だった可能性が浮上します。

そうなると松原と浅倉が共犯。
それに近藤さんが関わっている可能性もあります。
近藤さんについては前編で自警団の活動に固執する様子が強調して描かれました。
この伏線はきっちり回収するのか?
こんな点にも注目しています。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年7月 8日 (日)

【ドラマ】 『遺留捜査』 第5期スタート 紆余曲折の歴史を辿る/上川隆也主演 7/12より

テレビ朝日・東映制作の上川隆也さん主演の警察ドラマ『遺留捜査』。
その第5シーズンが7月12日20時の木曜ミステリー枠でスタートします。

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このドラマは上川隆也さん主演の人気シリーズですが、
今まで紆余曲折の歴史を経てきました。
昨日の『刑事7人』の記事と同じような出だしになりましたが、
『遺留捜査』は『7人』と違い、これまでの放送ペースもかなりバラバラです。
簡単に振り返っていきます。


『遺留捜査』第1期は2011年4月クールのスタート。
東日本大震災の直後ですね。
警視庁の、遺留品にこだわる風変りな刑事・糸村聡(上川隆也)か主人公。
ヒロインは捜査一課刑事役の貫地谷しほりさんでした。

1期は14.3%の高視聴率で、当然のように続編が作られ、
第2期は翌2012年の、少しずれて7月クールの放送。
第3期は2013年の4月クールに戻り、3年連続で放送されました。

クールがずれたとはいえ、安定したシリーズだったように思えますが、
実は第1期→2期で、糸村の本庁から所轄署への異動に伴い、
レギュラー陣がほぼ総入れ替えになっています。
ヒロインポジションは上司の刑事課長役の斉藤由貴さんに代わりました。

高視聴率だったのになぜキャストをほとんど入れ替えたのか?
異例だと思います。
正確な事情はわかりませんが、ネットでの情報によると、
続編の製作決定が急で、1期のキャストのスケジュールを抑えられなかったとも。
そう考えた方が納得いきます。
2期の視聴率は12.5%と、1期よりはだいぶ落としました。


3期で一旦休止
次の3期は所轄署の舞台はそのままで、キャストを少し入れ替えて作られました。
この時、1期のレギュラーが一部復帰しています。
2期が1期に比べて数字を落としたので、テコ入れの意味があったのかも知れません。

このような変遷があっても、1期~3期まで内容はいいレベルをキープしていたと思いますが、
数字は1期から14.3%→12.5%、そして3期は11.5%と残念ながら右肩下がりに終わりました。
ここまでで連続ドラマとしては一旦休止となりました。


今考えると3期の11.5%とという数字も立派に思えますが、
この2013年頃までは、同じテレビ朝日の長寿サスペンスドラマだった
『おみやさん』や『京都地検の女』がやはり11%台で休止になっていますし、
『遺留捜査』は1から3までで明らかに下降しているので、
ここらで潮時と判断されてもやむを得なかったと思います。

特に3期のメンバーはバランスはよかったので、もったいなく感じました。


しかし、連ドラとしては休止となってもシリーズ継続の意図はあったようで、
2015年5月まで4本の単発スペシャルが製作されました。


まさかの京都で復活
しかし、それから更に丸2年以上経過し、さすがにもう続編はないかと思われた矢先、
2017年7月クールで枠を木曜ミステリーに移し、
そして舞台を京都府警に移し、
当然糸村以外のレギュラーもほぼ入れ替えて、連続ドラマ第4期が作られたのです。

木曜ミステリーは伝統的に東映京都撮影所製作のドラマが放送されてきましたが、
近年は『科捜研の女』以外は不振で6~7%台の低視聴率が続いており、
遂に4月クールは2016年から東京製作の『警視庁・捜査一課長』に譲り渡していました。
そんな事情で、実績のある『遺留捜査』を京都に持ってきて作ったのでしょう。


糸村は警察庁キャリアとは思えないので、
警視庁から京都府警への異動などあり得ない筈ですが、
そこはドラマなので、無理な理屈付けもせず異動させてしまいました。

そして1人だけ、1期からのレギュラー科捜研の村木繁(甲本雅裕)も東京から京都へ。
こちらは期間限定の人事交流という理屈付けがされました。
そしてヒロインには同僚女性刑事の栗山千明さん。


京都編は緩やか
このドラマは風変りでとにかくマイペースに行動をする糸村に周囲が振り回され、
過剰な反発を受けるのが定番でした。
それが名物でもあり、行き過ぎに感じられる時もありました。

京都編はそのような面も含め、過去に比べるとよくも悪くも緩やかでした。
東京からいきなり来た人間が勝手な行動をするのだから反発を受けて当然のように思いますが、
京都府警の面々は呆れながれも意外にすんなりと受け入れた感じ。
この緩さは木曜ミステリーらしいといえるかも知れません。

あえて指摘すれば、新加入の主要レギュラーのキャラの打ち出しが弱く感じましたが、
その分安心して観れたともいえます。
初夏から盛夏にかけて撮影されたろう京都の風景が印象深いドラマでした。

第4期の視聴率は10.7%。
過去のシーズンと比べると低い数字ですが、
『科捜研の女』以外の京都製作のドラマとしては久々の二桁獲得でした。

ですので、引き続き第5期が作られる可能性が高いと思っていました。
しかし、今年になって上川さんが1月クールの木村拓哉さん主演の『BG』に続き、
4月クールは『執事 西園寺の名推理』主演とドラマ連投で、どうなるかと思いましたが、
無事放送が発表されました。

第5期は引き続き京都編で、メンバーもほぼ留任。
(ただ、妙な大物感のあった室長役の段田安則さんの降板はちょっと残念ですが。)

ともかく、一話完結の長期シリーズで前期からメンバーも安定となれば、
あとは期待するのは各話のクオリティーです。
楽しみにしています。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年7月 7日 (土)

【ドラマ】 『刑事7人』 第4シーズンを迎え波乱の足跡を振り返る/東山紀之主演 7/11スタート

テレビ朝日・東映制作、東山紀之さん主演の警察ドラマ『刑事7人』。
その第4シーズンが7月11日(水)にスタートします。

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2015年7月の開始より毎年7月クールに放映されており、
『科捜研の女』『相棒』『警視庁捜査一課9係(→特捜9)』に次ぐ安定シリーズになった・・・、
ように見えますが、内容、また数字の面でも波乱の多い経緯を辿ってきたドラマです。
今回も、新シーズンの可能性は低いと思っていました。

今までの歴史を簡単に辿ってみます。


スタート時のレギュラーメンバーはこの7人。
東山紀之、髙嶋政宏、片岡愛之助、鈴木浩介、倉科カナ、吉田鋼太郎、北大路欣也。


大変豪華で話題性のあるキャストを集めた刑事ドラマとして注目されました。
ただ、北大路さんの役は解剖医で、『刑事7人』のタイトルはおかしいとの声もありました。
この点はその後のシーズンでも同じですが。


ともかく、期待されたドラマでしたが視聴率は苦戦。
東山さん演じる飄々としたつかみどころのない主役・天樹悠のキャラは賛否が分かれました。

また、当時は『半沢直樹』からあまり時間が経ってなく、
あのドラマで怪演した愛之助さんの刑事ドラマ初レギュラーも注目されたのですが、
他の仕事と重なっており、出演シーンは僅かで肩透かし。

シリーズを通しての縦軸のテーマと思われた天樹の過去についても消化不良の結末でした。

そんなこんなで視聴率は単純平均で9.5%。
『相棒』『9係』と同じテレ朝水曜21時枠でこの数字では、続編は当然ないものと思われました。


大幅イメチェンで第2期
しかし、意外にも第2シーズンがスタートします。
当時のブログです→ http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/721-d621.html

7人のメンバーも全員留任。
しかし、主人公天樹のキャラと、ドラマ全体の雰囲気がハードな感じに変わりました。
これは「180度変わった」といっていいくらい。

そしてレギュラーメンバーの所属部署もかなり変わりました。
こちらは元設定を変えたのではなく、異動による組織替えに伴うものとしてです。
1期では解剖医以外の6人は同じ捜査一課12係の所属だったのですが、
2期ではバラバラになり、部署を超えたチームを組むと言う形になりました。
そういう形もありとは思いますが、ちょっとわかり難かった。


路線変更の理由
そもそも低視聴率なのになぜ続いたかという疑問があります。
あえて推測すれば、東山さんが所属するジャニーズ事務所との最初からの約束だったのか?

そこは置いといて、数字が悪いのに続けようというのだから、テコ入れが必要というのもわかります。
初期の『科捜研の女』もそうでした。

だから、全体のイメージをハードボイルドに変えたのでしょうか。
更に別の問題もあったかも知れません。
1期は他のテレ朝警察ドラマと相似点が結構ありました。

例えば、警視庁捜査一課の12係の6人(男5人、女1人)が他の部署とほとんど関わらず、
6人でコミカルなやりとりもありながら捜査をするというスタイル・部署設定は
『9係』にそっくりです。

そして、天樹の飄々として他人の話を聞かず、独自の視点で勝手な捜査をするスタイルは
『遺留捜査』の糸村聡(上川隆也)によく似ていました。

これらを是正して、独自のスタイルを作り上げようとしたのとも考えられます。


また2期では途中で鈴木浩介さんが殉職により降板。
後任に塚本高史さんが加わりました。

これも珍しい。
『相棒』や『科捜研』のように長期続いているのならわかりますが、
1クール全話9本のドラマで、途中でメンバーの入れ替えなどあまりしません。
ただ、この殉職譚はクール中盤の山場作りには貢献しました。

2期の視聴率は10.3%と、なんとか二桁に乗せました。


更にハードな第3期
そうして迎えた第3シーズンはメンバー・雰囲気はそのまま、
シーズンを通しての敵を設定し、更にハードに混迷深まる展開でした。

しかし中盤では1期以来の謎だった天樹の過去に一応の決着がつけられ
平均視聴率も11.3%と着実に伸ばしました。


しかし最終回で大波乱。
愛之助さんが闇落ちで自殺したかのような描写(正確には不明)。
倉科さん以外のメンバーは左遷で完全にバラバラとなって終わりました。

これはさすがに終わりにするのだろうと思いましたが、
一方でこのドラマなら続ける可能性もゼロではないなと感じていました。
やはりやります。


第4シーズンのメンバーを見ると、高嶋さん、愛之助さんが降板で、
田辺誠一さん、白洲迅さんが加入します。

愛之助さんは過去3期とも他の仕事との兼ね合いで出演は少なかったし、
前期のラストからしても降板は当然でしょう。

しかし実質的なリーダー役を務めてきた高嶋さんの降板は意外でした。
8月にある劇団の舞台への客演があるようですが、
このドラマの制作だって随分前に決まっているでしょうに。
本人サイドの意向での降板か?


新シーズンは部署設定も、メインライターも変わるようなので、
また雰囲気も変わるのかも知れません。

私は1期のソフト路線、2・3期のハード路線ともに嫌いではありません。
ただ、なにか筋が通ってないドラマのようには感じていました。

好調のテレ朝警察ドラマ。
ビシッとしたのを期待します。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年6月27日 (水)

『特捜9』『一課長』 テレビ朝日警察ドラマ好調の原因は2時間ドラマ枠消滅

民放各局の4月-6月クールの連続ドラマ(春ドラマ)が終了しました。
視聴率上位4傑は以下の通り。

第1位 14.2%  ブラックペアン  TBS  日曜21時
第2位 14.0%  特捜9  テレビ朝日  水曜21時
第3位 12.9%  未解決の女  テレビ朝日  木曜21時
第4位  12.8%  警視庁・捜査一課長3 テレビ朝日  木曜20時

第5位以下は一桁なので、この4作のみが勝ち組と言っていいでしょう。
終盤に急伸した『ブラックペアン』が1位をさらった形になりましたが、
2~4位を占めたテレビ朝日警察ドラマの強さが目立ちます。


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ドラマはテレ朝一人勝ち

現在、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日のプライムタイム(19時-23時)の連続ドラマ枠は3つずつ。
テレ朝は今年の1月期、4月期とも3枠すべて二桁視聴率を獲得しているのに対して、
TBSは日曜21時の日曜劇場枠が高視聴率で対抗していますが、
日テレとフジは今年二桁取ったドラマはまだ1本もなく、
ことドラマについてはかなりの格差がついています。

テレ朝の連ドラ3枠のうち、水曜21時と木曜20時(木曜ミステリー)は
東映制作のサスペンスドラマで、近年は警察物がほとんど。
『科捜研の女』、『相棒』、『警視庁捜査一課9係』(今年から『特捜9』)などの人気シリーズを抱えています。
(木曜21時は『ドクターX』など非警察物もありますが、今期は波瑠さん主演の警察ドラマでした。)


低迷するドラマ視聴率の中で
2011年のデジタル放送化に伴う多チャンネル時代を迎え、個々のテレビ番組の視聴率は低落傾向にあります。
ドラマも全般にそうだし、テレ朝サスペンスも例外ではありませんでした。
それが最近、テレ朝警察ドラマだけが持ち直し、好調を維持しているのです。

たとえば、上記の今期4位『一課長』は一昨年の連ドラスタート時は二桁ギリギリでしたが、以降右肩上がり。
2位の『特捜9』は主演の渡瀬恒彦さんの死去により『9係』がリニューアルした続編ですが、2011年以来の14%超え。
また3月まで放送されていた『科捜研の女17』の最終2話は連続の15%超えで、これなどは2009年以来の快挙です。


ここに来てのテレ朝サスペンス好調の理由は何でしょう。
もちろん、個々のドラマの出来が一番に決まっていますが、
あえて外的要因を探すなら、
2時間ドラマ(2時間サスペンス)のレギュラー枠の消滅でしょう。
2サスロスに陥った視聴者を吸収しているのだと思います。


今回はこの件を簡単に考察してみます。
そもそも、現在2時間ドラマの枠はどうなっているのか?


◆2時間ドラマ枠の消滅
かつて『火曜サスペンス劇場』を擁した日本テレビは2007年で2サス枠を終了していますが、
それ以外のキー局は2015年頃まではレギュラー枠を維持していました。
しかし、上記の地デジ化以降、2時間ドラマの視聴率も低迷し、
この3年ほどで各局とも段階的に縮小・消滅させていったのです。

傾向としてはどこもだいたい共通なのですが、
それまで毎週2時間ドラマを放送していたのを、
バラエティ・情報番組なども含めた単発スペシャル番組の枠とし、
その一環としてドラマが放送される週もあるという形に変わっていきました。

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あの土曜ワイド劇場も終了
例えば、2時間ドラマの象徴ともいうべきテレ朝の『土曜ワイド劇場』は、
上記のような流れを経て、2017年4月をもち40年の歴史に幕を降ろしました。
更に紆余曲折を経て、今年4月より日曜夜に『日曜プライム』として、時折ドラマも放送されるという状態。

一方、TBSの月曜夜は『月曜名作劇場』として名を残していますが、
現在のドラマ放送のペースは月1本ほどで、レギュラー枠とは言い難い状況。

フジの金曜夜は単発スペシャル枠の『金曜プレミアム』となっていますが、
現在、ドラマの比率は極めて低くなっています。
こちらは2時間ドラマからはほぼ撤退状態といっていいでしょう。

テレビ東京の水曜夜も上記のような展開を経て、現在は2時間スペシャル枠自体が消滅しています。

ほんの3年前まで週4本放送されていたのがなくなったのだから、ロスを起こすのも当然です。
特に数字が落ちていたといっても、土曜ワイド劇場などは近年も二桁視聴率が多かったし。
結果的にですが、それをテイストの近いテレ朝サスペンス系連ドラが吸収しているのです。
そもそも『相棒』も『一課長』も元は土曜ワイドでの放送だったのだから。


なぜ今なのか?
しかし、最近急に無くなったわけではないのに、なぜ今反応が出ているのか?
それは2時間ドラマのそもそもの特性にあります。

2時間ドラマは毎週必ず観るというヘビーなファンは少数派だったでしょう。

・好きなシリーズは観る。
・好きな役者が出るなら観る。
・他に観る番組がなければ観る。
・暇なら観る。

このようなライトな視聴者が多かったと思います。

そして上記のように、段階的に縮小されていったので、
人気シリーズは時折放送されるのだから、急にロス感に陥ることもなかった。
それが気づいたら週に1本も放送されないことも珍しくない状態となっており、
ロスに陥った層を吸収しているのだと思います。
無意識な人達も少なくないでしょう。


テレビ朝日は7月クール(夏ドラマ)も、
水曜21時は『刑事7人』第4シーズン、
木曜20時は前期から京都に舞台を移した『遺留捜査』第5シーズンを放送。
更に好調を維持するのか?

Old Fashioned Club  月野景史

2018年6月16日 (土)

【ドラマ】『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』終了/微妙なドラマだったが菜々緒の存在感は圧倒的

6月16日、菜々緒さん主演の『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』が最終回を迎えました。
なんとも微妙、残念といえば残念なドラマでした。
見どころはあったのだけど。

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このドラマは菜々緒さんの地上波プライム連続ドラマ初主演作。
菜々緒さんといえば悪女役のイメージが強いのですが、
本作では“悪女”を超えた“悪魔”ということで注目を集めました。


菜々緒さんの悪女というと、過去のドラマでは2015年10月クールに放送された
『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』の橘カラ役が強烈でした。

次は主役かヒロインかと思ったのですが、
連ドラへの出演は多いのに、女優陣の中でも三番手程度の
さほど目立たない役が続いてました。

それだけに『Missデビル』満を持してという感じでした。

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悪女を超えた悪魔のような人事コンサルタントの椿眞子(菜々緒)が、
ハラスメントはもとより、社内恋愛のこじれ、職場の士気を下げる社員に至るまで、
どんな会社にでも起こりうる問題を、悪魔のような大胆な手法で解決していくサマを、
サスペンスチックに描いた痛快オフィス・エンターテインメントだ
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なかなか期待を抱かせる前宣伝でした。


ただ、まだ菜々緒さんしかキャストが発表されてない1月の時点で
サイゾーがこんな記事を書いてました。
http://www.cyzo.com/2018/01/post_148901_entry.html
「『Missデビル』には、メインキャストに若手ジャニタレが送り込まれる予定になっているそうです。
そうなると、ヘタをすれば、このドラマは、そのジャニタレの“踏み台”になりかねず、
菜々緒は“噛ませ犬”的な立場になってしまうかもしれませんね」(スポーツ紙記者)」



この予想、残念ながらある程度当たってしまいました。

椿眞子の部下で新入社員斉藤博史役でキャスティングされた佐藤勝利さん(Sexy Zone)が
どちらかといえば主役のようなポジションになってしまったのです。

そして、斉藤中心に新入社員へのリストラがテーマのなんとも後味の悪い初回スペシャルに続き、
しばらくは眞子に命じられた斉藤がスパイ役を務めてのリストラドラマのようになってしまいました。
リストラテーマで“痛快”はあり得ません。それとはかけ離れたドラマになったように感じました。

やがて眞子の真の目的はリストラではないことがうっすらと見えてはきますが、
この調子ですから、視聴率的にもスタートダッシュに失敗しました。


そして、別に佐藤勝利さんが悪いわけではないのですが、
斉藤の言動がとにかく鬱陶しい。
キャラ自体が悪いとは思いませんが、
いつもビクビクおどおどしているくせに
言動に慎重さがまったくなく、余計なことばかりしている。
つまり目立ち過ぎなのです。

ただ、それでも菜々緒さんの存在感は圧倒的。
だからそれを楽しむドラマと割り切ればいいとだ、と思うのだけど、
翌週はまた更に鬱陶しく、加えてストーリー展開もわかり難く・・・、
という感じで、途中で感想を書く機会を失い、最終回を迎えてしまいました。

ラストも今ひとつまとまりがなく、よくわからないドラマでした。
しかし、菜々緒さんはインパクトのある女優です。

今度はクールでも熱血漢でもいいので、女刑事でもやってほしい。
もちろん主役で。


Old Fashioned Club  月野景史

2018年4月22日 (日)

【ドラマ】『未解決の女』スタート/“熱血刑事・波瑠”はいいが内容はやや不安

テレビ朝日の新ドラマ『未解決の女 警視庁文書捜査官』の初回が4月19日に放送されました。


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多作女優・波瑠
専ら主演・ヒロインを務める女優は、武井咲さんのような例外はあるとしても、
民放の連続ドラマの主演は年1本程度という人が多いと思います。

その中で波瑠さんは20代を代表する主演女優ですが、多くの作品に出演する方でしょう。
今年も1月クールの『もみ消して冬』にヒロインポジションで出演した後、
間を置かずにこの『未解決の女 警視庁文書捜査官』で主役を務めます。

『もみ消して冬』は徹底したコメディとはいえ、波瑠さんの役はかなりのSキャラで、
年1本の連ドラならばさすがに今年があの役だけで終わるのは躊躇するのでは、
と心配してしまうようなドラマでしたが、
波瑠さんなら7月クールか10月クールでタイプの違った主役をやるのだろうと思っていました。
4月とは予想外でしたが。


熱血刑事・波瑠!
波瑠さんの連続ドラマでの警察官役というと、
朝ドラ前のプチブレイク作『BORDER』の特別検視官、
そして朝ドラ後の民放連ドラ初主演作『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』の新人刑事。
いずれもクールで、何か過去を抱えているようなキャラでした。

今回はそれらとは逆の体力自慢の熱血女刑事とのこと。
しかも鈴木京香さんとの女性刑事バディもの。
私はこの1月クールにテレビ東京で放送された『カクホの女』
連ドラでは初の女性刑事バディドラマではと書いたのですが、
早くも後継作が登場しました。

沢村一樹、遠藤憲一、高田純次、工藤阿須加、光石研、山内圭哉と男性脇役陣も充実。
そして既報のように初回は『警視庁・捜査一課長』との相互コラボが実現。
結果、視聴率14.7%で好発進となりました。


・・・ですが、内容にはちょっと不安を感じました。
どうも安定感がない、バランスが悪く感じる。

このドラマは麻見和史著『警視庁文書捜査官』が原作です。
波瑠さんが演じる主役の女性刑事・矢代朋は原作にはないラマオリジナルキャラ。
実は原作に登場するのは “男性刑事の矢代朋彦” なのです。

鈴木京香さんが演じる女性刑事の鳴海理沙は一応原作通り。
ただ、2人ともキャラクターも、また年齢もかなり違います。
とくに正確付けは鳴海の方が違うかな。
部署の設定も結構変えてあります。

この色々な脚色が、ドラマ作りにおいて好結果に繋がればいいのですが、
朋は鳴海のいう通りに動いているだけで、どうしても鳴海が主役に見えてしまいました。
そのバランスの悪さもあって、波瑠さんの熱血演技も空回り気味に感じます。

この点は、原作でも文書捜査能力があるのは鳴海の方。
その意味では鳴海の方が主役ともいえますが、
ストーリーはどちらかといえば矢代の視点で描かれ、お互いフォローし合っているように思います。
ドラマのような空回り感はありません。

脚本は波瑠さんの出世作の朝ドラ『あさが来た』の大森美香さん。
縁起の良い組み合わせに思えますが、この人は警察ドラマはほとんど書いたことがないような・・・。


さて、上に挙げた個性派揃いの男性俳優陣です。
最初は彼らと波瑠さん、京香さんと同一チームで、なかなか強力な顔ぶれかと思ったのですが、
そうではなくて、強行犯捜査係と特別捜査対策室のふたつに分かれています。
それはいいのだが、実際に観てみると、
特別捜査対策室の中でも、波瑠さんのいる第6係(文書捜査チーム)は別扱いのような感じで、
ここが強行犯と特別室本体の両方と対峙しているような関係です。

これは少々ややこしい。ゴチャゴチャしています。
この組織構成も原作とは変えています。
全体像が掴み難いのは初回だから仕方ない面もあるでしょうから、整理が付けばいいのですが。


他にも、波瑠さんと同期の工藤阿須加の新任刑事が
初対面で年長の京香さんにやたら上から目線で乱暴な物言いだったり、
かといってそこまで傍若無人なキャラでもないような・・・。
彼に限らず、ちょっと初回は各キャラの印象付けに成功していないように思います。

テーマは面白いし、いい役者を揃えているのだから軌道修正を期待します。
特に、やはり波瑠さんを魅力的に描いてほしい。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年4月18日 (水)

【ドラマ】波瑠主演『未解決の女』4/19スタート/内藤剛志『警視庁・捜査一課長』との本格コラボ実現

テレビ朝日では明日4月19日21時より波瑠さん主演の警察ドラマ
『未解決の女 警視庁文書捜査官』がスタートしますが、
同日放送の『警視庁・捜査一課長』とのコラボによる相互出演が実現します。


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右から波瑠さん、内藤剛志さん、鈴木京香さん


未解決の女 警視庁文書捜査官
私がこのクール最も注目している新作ドラマが波瑠さん主演のこの作品。
初回放送後に感想を書こうと思っていました。

波瑠さんは元々警察ドラマの傑作『BORDER』でヒロインポジションの検視官役でプチブレイク、
その後NHKの朝ドラで本格ブレイクしました。
そして、民放連続ドラマでの初主演作がフジテレビ(カンテレ制作)の『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』でしたが、
これは初主演にしてはドラマ自体も主役のキャラもクセがあり過ぎました。
今回は熱血女性刑事とのことで楽しみにしています。


『一課長』内藤剛志とコラボ
そして、その初回において本格的なコラボ企画が実現します。
このドラマで波瑠さんが演じるのは主人公・矢代朋。
その朋が『未解決の女』のすぐ前の時間帯、20時からの木曜ミステリー枠『警視庁・捜査一課長』に出演し、
続いて21時からの『未解決』には『一課長』の主役・大岩純一を演じる内藤剛志さんが出演するのです。
2番組のコラボレーションによる主役の同日交互出演ということになります。


テレ朝初の同日相互出演コラボ
実はこれと似た企画が2016年1月にもありました。
21時からスタートする新番組『スペシャリスト』主演の草彅剛さんが
20時からの木曜ミステリー『科捜研の女』にコラボ出演したのです。
http://oldfashioned.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-2628.html
ラストの1シーンですが、沢口靖子さんら科捜研メンバーと共演しました。
ただ、この時は『科捜研』側から『スペシャリスト』への出演はありませんでした。

また、木曜ミステリーではこれ以前に
『京都迷宮案内』と『京都地検の女』、
『おみやさん』と『京都地検の女』との間で交互出演が実現していますが、
これは別々の日の放送で、同日ではありませんでした

つまり、同日の交互出演はテレビ朝日としても初の試みということです。

警察ドラマのヒットシリーズの多いテレビ朝日ならではの企画で、
楽しくて話題にもなると思います。
ただ、このニュースが流れたのが放送前日の今日で、随分急でしたね。
せめてももう少し前に情報を公開した方がいいように思いますが。

Old Fashioned Club  月野景史


以下、テレビドガッチより引用
https://dogatch.jp/news/ex/53519/detail/
☆☆☆
テレ朝史上初『未解決の女』『捜査一課長』が連ドラ相互コラボ
2018.04.18 up
波瑠と鈴木京香が主演するドラマ『未解決の女 警視庁文書捜査官』(テレビ朝日系、毎週木曜 21:00~)が4月19日よりスタート。肉体派熱血刑事・矢代朋(波瑠)と、文字フェチの頭脳派刑事・鳴海理沙(鈴木京香)がバディを組み、“文字”を糸口に未解決事件を捜査していく新感覚の爽快&痛快ミステリーだが、初回放送では、作品の垣根を越え、同局で放送されている人気シリーズ『警視庁・捜査一課長season3』(毎週木曜 20:00~)と豪華コラボレーションすることがわかった。

しかも、今回はテレビ朝日史上初の連続ドラマ間の相互コラボ。なんと『警視庁・捜査一課長』で主人公の捜査一課長・大岩純一を演じる内藤剛志が『未解決の女』に、さらに『未解決の女』で主人公・矢代朋を演じる波瑠が『警視庁・捜査一課長』に、同じ役での同日出演を果たすという。

この『未解決の女』の舞台となるのは、「特命捜査対策室」第6係。その所属先は警視庁捜査一課だが、これまで捜査一課長の正体については触れられていなかった。しかし、今回のコラボで、実は大岩捜査一課長だったことが判明。“理想の上司”として視聴者からも愛され続ける大岩は、『未解決の女』でもそのハートフルな魂を炸裂させ、ホシを上げるために奔走した朋や理沙をねぎらいにやって来る。さらに『警視庁・捜査一課長』でも、腕を負傷した朋に対し、大岩が優しい上司ぶりを発揮。『未解決の女』へバトンをつなぐ、遊び心の効いた軽妙な掛け合いが繰り広げられる。

内藤と初共演を果たした波瑠は、内藤と大岩に共通する心根に感激。「内藤さんが本当に優しくしてくださって、撮影もすごく楽しかったです。とてもリラックスして撮影に臨ませていただき、内藤さんご自身が理想的な先輩だな、と思いました」と語り、尊敬のまなざしを送った。一方、内藤と共演歴のある鈴木も「内藤さんはこれまでご一緒した現場でも、いつもリーダーシップを発揮してくださって、一課長の役柄そのままの方なんですよ」と述べ、今回もその人柄を再認識したよう。「今度は、私も波瑠ちゃんと一緒に『警視庁・捜査一課長』の世界に伺いたいですね。つきましてはスタッフの皆さん、スケジュールのご相談をお願いします!」と、声高らかにリクエストした。

そして、今回のコラボについて内藤は「いやぁ、うれしかったですね! それぞれ違う世界を描いたドラマですが、どこかでつながっていたら楽しいな、と思っていました」と胸の内を明かし、「もし可能なら、これから毎週、お邪魔したいと思います!」とコラボ継続を熱望。『未解決の女』の撮影中も「(僕が演技を)うまく出来たら、毎週呼んでください!」と周囲に呼びかけ、現場の空気を温めた。

撮影の最後には波瑠&鈴木に「僕たちが夜8時台を温め、その流れで多くの方を『未解決の女』へ送り込めるよう頑張ります!」とエールを送った内藤。その温かい言葉を受け、波瑠は「『警視庁・捜査一課長』をご覧の方々に、ぜひ『未解決の女』の世界へと流れて来ていただけたら、うれしい」と声を弾ませ、視聴者に向けても「皆さん、“夜8時から”が大切ですよ! 夜8時『警視庁・捜査一課長』からの、夜9時『未解決の女』をよろしくお願いします!」と力強く呼びかけた。
★★★

2018年4月15日 (日)

【ドラマ】『警視庁・捜査一課長3』スタート/元有名少女柔道選手! 安達祐実の役柄が話題に

4月12日、テレビ朝日木曜ミステリーの内藤剛志さん主演の人気警察ドラマシリーズ
『警視庁・捜査一課長〜ヒラから成り上がった最強の刑事!〜season3』初回第1話の放送が終わりました。

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昨年の不倫騒動の影響か、今期の出演が公表されていず、
去就が注目されていた斉藤由貴さん演じる“大福”こと平井真琴刑事は、
登場人物の会話によると、異例の警察庁への出向となったようです。
この事情なら、次シーズン以降の復帰への含みを残しているということでしょう。

事実上の代役としては既報の通り、安達祐実さんが登場しました。


安達祐実の役柄が話題に
安達さん演じる谷中萌奈佳は少女時代から知られた女子柔道選手で、
その知名度を生かし、警視庁の広告塔的な役割も果たしてきた広報課員。

人一倍華奢で小柄な安達さんが柔道選手というのはミスマッチに感じます。
卓球選手ならまだわかりますが。
しかし、少女時代から有名人で、その為に人と違う経験を色々してきたという点は、
名子役として知られた安達さんの半生と重なって、
劇中のセリフも意味深に聞こえると話題になりました。

このドラマと特に連続ドラマになってから、このようなキャストの“遊び”をよくやります。
例えば第1シーズンでは、毎回週替わりで登場する捜査一課各係の係長たちに
なぜかアイドル歌手出身の俳優を揃えたこともありました。
(新田純一さん、渋谷哲平さん、中村繁之さん、前田耕陽さん、ひかる一平さん、風見しんごさん等)

ただ、この設定だと谷中萌奈佳は世間一般でもそうでしょうが、
特に警察関係者には超有名人の筈ですが、
そのあたりのリアクションのあり方がちょっとバラけていように思いますが。

それはともかく、萌奈佳の亡くなった父(中村梅雀)は元警察官で、
大岩一課長と同期で友人だったという因縁深い関係。
次回からの萌奈佳は捜査一課の刑事としても活躍するようです。


もう1人の新レギュラー、運転担当刑事・奥野親道は漫才コンビ・ナイツの塙宣之さん。
思った以上に出番もセリフも多かったです。
これは塙さん自身が初回放送後にラジオで自虐的に語ってもいたのですが、
やはりセリフが堅い、棒だなんだとの声も多かったです。
ここは次回以降、よくなっていくことを期待します。

Old Fashioned Club  月野景史


追記
次回放送の4月19日(木)は20時から『一課長』、
21時からは新番組、波瑠さん主演の『未解決の女 警視庁文書捜査官』初回が放送されますが、
この両番組のコラボによる相互出演が実現します。

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大岩が『未解決の女』に、
そして『未解決の女』で主人公・矢代朋を演じる波瑠が『一課長』に、
同じ役での同日出演、テレビ朝日でも初の試みとのこと
https://dogatch.jp/news/ex/53519/detail/

2018年4月12日 (木)

【特捜9】 『警視庁捜査一課9係』のレギュラー留任 高視聴率で門出/加納係長(渡瀬恒彦)へのスタンスは?

注目されたテレビ朝日の新ドラマ『特捜9』の初回第1話が4月11日に放送されました。


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2006年のスタートから2017年まで、
毎年欠くことなく12シーズンが放送されてきた『警視庁捜査一課9係』。

しかし昨年、主役の加納倫太郎係長を務めてきた渡瀬恒彦さんが、
シーズン12のクランクイン後、撮影に参加すること亡くなりました。
主演俳優を失ったこのドラマがどうなるか注目されていました。

普通なら、主役がいなくなったのだから、番組は終了でしょう。
しかし、『9係』は警視庁の刑事部捜査一課9係のメンバー6人全員が主役といえる、
昭和の時代の刑事ドラマでは主流でしたが、現在では珍しい群像ドラマです。
しかも、この6人についてはスタート以来交代がまったくない稀有なシリーズでもありました。

ですので私は渡瀬さん抜きでも継続は可能だし、そうなってほしいと思っていましたが、
タイトルは『特捜9』と変わるものの、事実上の継続が発表されたのが今年の2月。
そして今回、無事リニューアル第1話が放送されたわけです。


9係解散の事情
『特捜9』の設定では、昨年までの舞台だった捜査一課9係は既に解散しており、
バラバラになったメンバーが第1話において新たに設置された特別捜査班に集まり、
そこが今後の彼らの活躍のステージとなります。

この9係解散については、初期のリリースでは加納係長が内閣テロ対策室に異動になった為とされていました。
しかし、警視庁の捜査一課9係という部署は『相棒』の特命係と違い現実に存在します。
いくらフィクションとはいえ、係長の異動で、それもおそらく栄転に近いものだと思いますが、
それで解散とは無茶ではないかと思っていました。

この点は軌道修正されたようで、9係解散は加納の異動とは関係なく、
別の深刻な事情があったということにしたようです。
おそらくこの件が今シーズンの縦軸のテーマということになるのでしょう。


旧レギュラー全員留任
『9係』で加納の部下で捜査の相棒、そして準主役格だった浅輪直樹(井ノ原快彦)が『特捜9』では主役に昇格。
小宮山志保(羽田美智子)、青柳靖(吹越満)、矢沢英明(田口浩正)、村瀬健吾(津田寛治)の
2006年の番組スタート以来の9係メンバーもすべて留任しました。

そして浅輪は劇中でも役職が特別捜査班の主任に昇格。
これについては浅輪の階級は巡査部長なので、実際の警視庁本部で主任にはなれない筈で、
また階級が浅輪より上の警部補である小宮山、青柳、村瀬の上司になるという、
階級社会である現実の警察組織ではあり得ない逆転現象まで起きてしまうのですが、
そこは通常はないことと軽く触れた上で、特別な部署なので問題ないという説明でした。
まぁそもそもフィクションの上に、まして今回は架空の部署になったのだからいいでしょう。

他のキャストではシーズン4から登場している監察医・早瀬川真澄(原沙知絵)も留任。
更に倫太郎の娘で浅輪の恋人だった倫子(中越典子)は遂に結婚して新シリーズを迎えました。
『9係』にはこの他にもセミレギュラーキャストは存在しますが、
公式サイトのトップ画像に載っていた渡瀬さん以外の主要キャストはこの7人なので、
全員が留任ということになりました。

これに新レギュラーとして班長の宗方朔太郎(寺尾聰)、
所轄署から配属される若手刑事・新藤亮(山田裕貴)が加わりました。
新藤は初回は顔見せ程度で、本格参加は次回から。
上に引用した番組公式サイトのトップ画像はこの9人が均等な配分で形成されています。

初回では他にもセミレギュラーだった里見浩太朗さん、伊東四朗さん、遠藤久美子さん、清水章吾さんらも登場、
『9係』からの継続性を強くアピールしました。


今回好印象だったのは宗方新班長役の寺尾聡さん
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寺尾さんは石原プロの『大都会』や『西部警察』シリーズで昭和の刑事ドラマファンにはお馴染みの俳優ですが、
今回の起用については、渡瀬さんと3歳しか違わない70歳の人を主要キャストで加える必要があるのかと
少々疑問に思っていたのです。

もちろん個人差はありますが、名優も年を取れば表情の変化が乏しく、声もかすれがち、演技も堅く抑揚がなくなります。
それでも短いシーンなら存在感を示せても、現場のリーダー役は厳しいのではないかと思っていました。

しかし、寺尾さんは表情も豊かで余裕のある演技、
更にさすが名歌手でもあって声もよく通っていました。
杞憂だったようです。
そういえば「宗方」は寺尾さんが出演していた『大都会PARTⅢ』で石原裕次郎さんが演じていた医師の名と同じです。



加納元係長(渡瀬恒彦)へのスタンス
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さてタイトルこそ変われど、事実上シリーズが継続していく中で、
気になるのは渡瀬恒彦さんが演じてきた加納倫太郎元係長に対する劇中でのスタンスです。

現実世界で渡瀬さんが亡くなっても、劇中での加納は健在で、内閣テロ対策室に異動した設定だから、
本来なら
「係長はどうしている」
「係長ならこう言うだろう、ああするだろう」
あるいは
「昨日、係長と電話で話したのだけど」
といった加納の健在を示唆するような会話が飛び交ってもよさそうなものですが、
これがほとんどありません。

もちろん、そのようなセリフも少しはあるのですが、
どちらかといえば、天国の係長への思いを語っているようにも聞こえました。

これには色々意見もあるでしょうが、私はなかなか賢明な判断だと思います。
設定として加納を死去でも退職でもなく、異動の形で退場させたこと自体も正解だと思うし、
だからといって、残念ながらもう渡瀬さんが出演することはないのだから、
ことさら健在をアピールしても空しいだけでしょう。
普段はほとんど語られず、たまに、ふと渡瀬さんのことを思わせるセリフや表現があるくらいがいいと思います。

同じテレビ朝日・東映制作で同じ時間枠の『相棒』の「ダークナイト」については
このブログで結構批判し、今でも毎日驚くほどのアクセスがありますが、
今回の『9係』の事実上の継続、そして加納に対するスタンスには賛意を表します。


初回視聴率16%
初回の平均視聴率は16.0%と発表されました。
『相棒』も『科捜研の女』も同様ですが、
『9係』も2012年以降はそれ以前と比べて数字は低迷気味で、
16%を超えるのは2011年のシーズン6以来です。
最高のリニューアル、新スタートとなったようです。

それにしても前クールの『相棒16』も『科捜研の女17』も特に終盤の視聴率がよかったし、
テレビ朝日のドラマは好調です。

Old Fashioned Club  月野景史

2018年4月11日 (水)

【ドラマ】『シグナル 長期未解決事件捜査班』初回終了/悪くはないが不可解点多過ぎ ★韓流原作の視聴を推奨

4月10日、坂口健太郎さん初主演のカンテレ制作、フジテレビ放送のドラマ
『シグナル 長期未解決事件捜査班』初回第1話の放送が終わりました。
話はまだ完結しておらず、次回との前後編ということになります。


Top


本作は2016年制作の韓国製警察ドラマ『シグナル』(キム・ウニ脚本)を原作としたリメイク作品。
現在の刑事が、過去を生きる刑事と無線で交信しながら事件捜査をするという
非現実のSF的・・・というより、超常現象をテーマとしたようなドラマです。

他の主要キャストは上の画像にも載っている北村一輝さん、吉瀬美智子さん、渡部篤郎さんと豪華。
更に甲本雅裕さん、池田鉄洋さん等、特に警察ドラマ好きには魅力的なメンツが並びます。

役柄としては、坂口さんが主役である現代を生きる刑事。
北村さんが現在は行方不明になっている刑事で、坂口さんと無線機で交信して捜査にあたる、
時空を超えたバディ、相棒といったところのようです。
といっても、どういう話になるか、初回だけではまだイメージが湧き難いですが。

吉瀬さんはかつて北村さんと親交のあった女性刑事で、タイトルにある長期未解決事件捜査班で坂口さんの上司になる役。
(初回の時点では所轄署の刑事課勤務、坂口は交番巡査なので、まだ上司・部下の関係ではない。)
渡部さんは警視庁刑事部長ですが、今回は野心家のヒールのようです。


さて、初回を見た感想ですが、雰囲気もよく緊迫感もあり悪くありません。
実はあまり期待していなかったので、拾い物感があります。
ただ、かなり不可解・不自然な点が多く、解り難い話でした。

今の日本のドラマは序盤にやたら難解な伏線めいたものを張り散らかして
視聴者を引っ張ろうとする傾向があるので、珍しくはありませんが、それにしても不可解過ぎのような。

そもそも、過去と無線で交信という荒唐無稽な主題なので、不可解なのは当然ともいえますが
テーマが非現実的であればこそ、その周辺をリアルにきっちり描く事も大事かと思います。
その点では不安も感じるスタートでした。


時効制度撤廃が足かせに
実は、話を解り難くしてしまった理由がひとつあります。
元ネタの第1話のメインとなる事件が、少女誘拐殺人事件の公訴時効がテーマである事。
日本は2010年に殺人罪の時効制度が撤廃されていますので、
そのまま現代日本を舞台にリメイクできないのです。

そこで、第1話の劇中年代を時効廃止前の2010年4月に設定したのでしょう。
2010年に坂口さんや吉瀬さんが時効間近の誘拐殺人の捜査を行う。
北村さんはその10年前の2000年から行方不明で、現在の坂口さんにトランシーバーで連絡してくる。
坂口さんはわけがわからないまま、北村さんとの通信内容を元に事件を追うという展開でした。


この劇中年代設定については来週以降どうなるのか?
公式サイトの予告文を見ると、次回は当面今回の続きですが、
一段落ついた後半以降で時間は8年後の2018年に飛び、
現在を舞台に「警視庁 長期未解決事件捜査班」が活躍するドラマとなるようです。

ただ、これはちょっとややこしい。
元々、「現在を生きる坂口さん」と「過去を生きる北村さん」がバディという非現実的な話で、
現在と過去の二つの時間がテーマなのに、
坂口さんのいる現在側に2018年と2010年という、更に二つの時間軸ができてしまいました。

しかも更に解り難いのは、坂口さんが2010年と2018年をタイムスリップかタイムリープしているような、
あるいは単にそれぞれの時代を並べて描いてるだけかも知れませんが、
ともかく二つの年代が錯綜しているような表現があるのです。

しかし、このシーンの持つ意味が不明です。
そもそも2010年と2018年のタイムラグは日本版で時効を描くための苦肉の策で、原作にはない筈。
そして、この他にも不自然なシーンがたくさんあります。

どうにも消化不良感が強いので、ここは元ネタの韓流原作ドラマを観てみる事にしました。


K_top

現在、動画配信サイトのGYAO!にて、
原作である韓国ドラマ『シグナル』 第1話 日本語字幕版を無料視聴できます。
https://gyao.yahoo.co.jp/p/00697/v12431/


実は私はいわゆる“韓流ドラマ”をちゃんと観るのは初めてだったのですが、
これはなかなかよくできたドラマでした。


第1話だけなので、もはやネタバレということもないでしょうから、
興味を持った方、日本版初回に消化不良を感じている方には視聴をお薦めします



原作でも過去との交信という謎については不思議なままですが、
それ以外の日本版にあった不自然さはほとんど感じませんでした。
まさに上に書いたように、荒唐無稽なテーマだからこそ、しっかりドラマ作りをしています。

そして、そもそも過去との交信がテーマなので、現在と過去が錯綜したかのような描写はありますが、
日本版にあった、現在側である2010年と18年とでタイムスリップしたような意味不明なシーンはもちろんありません。

他にも日本版で感じた不自然な点、例えば
少年時代、誘拐を目撃した主人公の訴え方が弱いのではないかとか、
なぜベテランの刑事達がなんの実績のない主人公の進言をあっさり受け入れるのかとか、
その他色々、細かい点についてもしっかり描かれています。

それと見比べると、残念ながら日本版は出来のあまり良くないリメイクとの印象を持ちました。
もちろん第1話だけ、それも2話完結の前編だけを観ての比較です。
次回以降の展開で納得させてもらえることを期待しています。


1995 2000 2010 2018
しかし年代の設定について更にややこしい問題があります。

原作では誘拐殺人が起きるのと、北村さんにあたる刑事が消息を絶つのは同じ2000年ですが、
日本版では誘拐殺人は1995年、北村さん失踪は2000年と5年のタイムラグがあります。

これにより原作では現在=2015年、過去=2000年と明解なのですが、
日本版は2018年、2010年、2000年、1995年とキーとなる年が4つもできてしまいました。

誘拐殺人発生を1995年としたのは、2010年の時効成立まで15年という期間からの逆算でしょうが、
北村さんの失踪をその5年後とした理由が不明です。
あえて推測すれば、北村さん失踪の時点で吉瀬さんが同僚刑事でなければいけないので、
失踪を1995年にしてしまうと、吉瀬さんの現在の年齢(43歳)と合い難くなるからでしょうか?

これに今後は主人公の兄の事件が起きた年なども絡んでくるだろうから、更にややこしくなるでしょう。
この兄の事件というのは、おそらくこのドラマの縦軸のテーマということになってくるのでしょうが、
1話を見比べた印象だと、日本版は誘拐事件の後、対して韓国版は誘拐事件より前のように思えるので、
だとすれば時系列を変えていることになります。


視聴率は9.7%と発表されました。
二桁にもう一歩というところでしたが、不振のフジテレビ系としてはますまずか。
前評判の高かった月9の『コンフィデンスマンJP』の9.4%を上回りました。
今後はどうなりますか。

Old Fashioned Club  月野景史

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